娘はSixteenです

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本日5/23は娘の16回目のバースデーでした。
特別なことは何もしないですけど、
娘は、普通のお祝いで十分「良い日だったぁ」と申しておりました。

家族がお祝いをいい、ケーキを食べ、
友達が「おめでとう!」と言ってくれる、
そういうことを娘は当然のように受け取り、
当然のように自分は愛される存在だと思っています。

自分の16歳とは全く違う娘の16歳。
その堂々と愛を受け取り、味わえる娘を、
私は心から尊敬しています。

アイドルに夢中になり、イケメンの話題で盛り上がる娘。
夜遊びもしなければ、暴走行為も、タバコも、飲酒ももちろん薬物も、
そういう私の中学時代にはすぐ隣にあった、
危険な思春期とは全く無縁です。

私の思春期は中学時代から全く違いました。
まず親に誕生日を祝ってもらうことなど考えもしなかったですし、
親と仲良しこよしなんてむしろみっともない、
恥ずかしいことだと思っていました。

誕生日を皆に祝って貰えるなんて思ったこともなかったので、
普通の一日としてスル―していました。
そのかわりBFができると、やたらと記念日や誕生日を強要し、
いかに凝った演出をしてくれるかで、愛情の重みを図ろうとしていました。

中村あゆみさんの大Hit曲「翼の折れたエンジェル」の歌詞に、
『Sixteen 初めてのKiss
Seventeen 初めての朝
少しずつため息覚えたeighteen』
とありますが、私たちの青春時代って彼氏との付き合いも、
こんな感じが平均的だったと思いますが、
私は特に、彼氏ができるとその人とだけの世界にどっぷり・・・
みたいな感じに若い頃からなっていました。

対する娘。
何かで愛情を図ろうとか、誰かの愛情を試そうとか、
私のような顔色を読む所など全くないです。

誕生日を自分からは決して言いださず、
言ってくれるのをイジイジと待っているような所も、
1ミリもありません。
かけひきする日などではないのです。

彼女にとって誕生日は当然祝われる日なので、
何日も前から、楽しみを公言する日なのです。

本当に娘は、私とは全く似ていない、
おっとりとマイペースで、しかも堂々としているんですよね。
そんなに勉強ができるわけでも、運動が得意な訳でも、
器用なわけでも、特別容姿に恵まれてるわけでもない、
本当にごく普通の一般的な女の子だと思うんですけど、
いじけたところが全然ないんですよね。

人生を楽しみ、結果を受け入れ、
常に頑張って自分を奮い立たせたりすることなどしないのに、
なんかいつも発言が前向きで、なんでも良い方に解釈しちゃうんですよね。

高校だって1校しか受かんなかったのに、
「この学校にして正解だったぁ~。」なんて言っちゃうんです。
「いや、あんた他全部落ちたじゃん・・・?」と思いますけど、
娘は、結果はなんでも良い方に受け入れちゃう。

そして、時間があろうがなかろうが全く焦らない。
常にの~んびり。
今日なんて、試験中だというのに、
朝、登校時に中学の先生にあったとかで、道で話しこみ、
その上、それをわざわざ「高橋先生に会っちゃった~」
と、家に電話してきて、あげく
「定期忘れちゃったから、パパ駅に持ってきて~」と言ってくる始末。

家族は焦りますが、娘は全く焦らない。
「ももちゃん、間にあったの?」「うん、余裕~」。
ホンマかいな?と思います。

試験も「時間がなくて、最後の方の問題まで行けなかったんだぁ」
なんて、そういことでも全く悪びれず、
世間話のようにおっとりと話してきます。
とにかくあの子が焦っているところを見たことがありません。

なんせ、普段給食も時間内に食べ終わらず、
お友達にもしょっちゅう「早く食べな~!って言われるんだよね~」
と、我が家でも誰よりもゆっくり食べながら、笑って話すのです。

私は、もし自分が依存症のプログラムに出会っていなかったら、
この娘を決して愛せなかった気がします。
自分とは全く違う、おっとりと焦らず、起こることをそのまま受け止める娘。
けれども決して気が弱かったり、内気な訳ではなく、
自分でなんでも決めちゃう娘。
そしてそんな自分は当然皆に愛されていると思っている娘。

これらの娘の魅力を、以前の私だったら、全て欠点に見ていたと思います。
「誰にも負けるな!」
「一番を目指せ!」
「モタモタするな!」
「そんな成績じゃ恥ずかしい」
「一体誰に似たんだろ?」
私がもし依存症から回復できていなければ、
こんな言葉を、毎日のように投げつけていた気がします。

娘は2000年5月23日生まれ。
私が依存症の問題で自助グループのメソッドに繋がったのが2004年。
子供たちは物心ついた時から、
常に依存症の話と依存症の仲間に囲まれて育ちました。
それが、何よりの恵みでした。

自分とは正反対の娘を、
私もまた丸ごと受け止め、愛することができるようになりました。

優秀でなければ、他の誰かの様にならなければ、
誰にも愛されないと思っていた16歳の私は、
誰よりも自分を愛することができるようになりました。

そのお陰で、他の誰でもない、平々凡々なたった一人の娘を、
こんなにも愛することができるようになりました。
それは自分の誇りです。

~☆~
Happy Birthday my daughter.
神様が、あなたと出会わせてくれたことに感謝してます。
あなたはそのままでキラキラ輝いています。
尊敬しています。

ママより

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