回線不通です

公開日: 

本日、久しぶりにTwitterに、依存症問題の啓発スライドを作って流した所、
なんと現在までに2000を超えるリツイートを頂きました。
依存症という病気の理解が少しでも進めば、とても嬉しいです。

多くの皆様に「なるほど~」と言って頂いた、
そのスライドはこちらです。

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%891

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%892

いかがでしょうか?
実は、昨日福島に向かう、長い車中で考えついたものです。
「あっ、こんなスライドあったらどうかな~?」
と思って、それをなんとか形にすることができました。
なんせスキルもセンスもないので、
頭の中に浮かんだものを形にするのが大変なんですよね~。

リツイートに、「依存症以外の病気も同じ」
というご意見が多くて「なるほどなぁ~」と思いました。

ビギナーさんと話していると、
安心する言葉が欲しくて、それにすがってしまうんだなぁと、
家族の病をまざまざと見せつけられます。

でもですね、依存症者の病気の声に、
振り回されてはダメなんですよね。
口約束なんかなんの役にも立ちません。

むしろ「しっかりやります!」アピールは、
最も危ないサインです。
それなのに「仕事を一生懸命やる!と本人は言っていて・・・」とか、
「もう今は全くやりたくないと言ってます。」
なんて耳触りの良い言葉に、ビギナーのご家族は翻弄されてしまいます。

ですからご家族はもっと客観的に、
同じ土俵に立たずに、もう少し上の方から俯瞰して、
事実を眺めて欲しいのです。

「あぁ、いつもこう言って、しばらく大人しくなるけど、
必ずまた手を出してたよな。」
「私は、何度この言葉を信じたっけ?」
というようにですね、事実だけを冷静に見て欲しいんですね。

ギャンブラーの家族も実は賭け好きで、
「今までの言葉は全部守られなかったけど、
今度こそ本気かもしれない・・・」と考えて、
ついつい「もう一回」「もう一回」と賭けて行くのですが、
今まではずれたものは、今回もはずれです。
そこには当たりはないのです。

過渡期にある依存症者とは「基本的に話は通じない」
と思って頂いていた方が安全です。
話が通じるようになって、心の交流ができるようになるのは、
もっとずっと後のことです。
最初のうちは、回線不通です。

不通になっている回線に、
一生懸命あ~でもない、こうでもないと、
話しかけてもどうにもならないじゃないですか~。
疲れ、不安になり、苛立つだけですよね。

ですから、なんらかの方法で、
回線が通じるようになったらお話ししましょう。
それまでは行動しかありません。

病んでいる真っ最中の依存症者の言葉を、
あれこれ裏や表や、真意や嘘を暴くのはやめましょう。
百害あって一利なしです。

弱音を吐いた時が大チャンス。
早く弱音が吐けるように、こちらは行動するべきです。
少なくとも、弱音を信じ、手助けをしてしまうことはやめましょう。

真逆です。
早く、弱音を吐けるよう、行動していくのです。
ですから「もう大丈夫!」という言葉に安心を求めずに、
「不安だ!助けて欲しい」と、弱音を吐いてきた時こそ、
介入チャンスでだと、頭に叩き込んでおきましょう!

そしてチャンスが来たなら、速やかにお電話下さい。
その時こそ、私が介入でお役に立てる時です。

クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 依存症へにほんブログ村
依存症 ブログランキングへ

現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑