中学生へのメッセージです
今日から2日間、再び福岡県春日市内の中学校に、
依存症予防教育の講演に来ています。
中学生って一番多感な時ですから、
依存症予防教育で伝えたいことは沢山あります。
最近の中学生は、我々の頃とは違い、皆すごくお行儀が良いです。
もちろん、だからといって、我々が抱えていた、心の傷や痛みを、
今の中学生が抱えていないということではなく、
発散の仕方が違うんですよね。
昔の中学生は、もっと大人ぶりたがっていた気がするんですよね。
背伸びして、かっこつけて、早く大人になりたいとイキがっていました。
それに比べて今の中学生は、ものすごく失敗を恐れ、
大人になるよりも、家や親の庇護のもとにいることに、
しがみついているような気がします。
そりゃあそうだようなぁと思います。
だって親である私自身が、
「なんだってこんなに親がなんでもかんでも、
見てなくちゃいけない時代なんだ・・・」と、
疑問に思っているんですから。
どうでもいいようなつまんないことまで、親のサインや許可が必要で、
個人情報だのなんだかんだと、昔だったら無頓着で居られたことが、
今やどこで地雷を踏むか分からない・・・とひやひやしているような時代。
本当に生きづらい世の中だなぁと思っています。
こんな時代に、家の中が面白くない、
かつての私のような中学生は一体どんな風に、青春を過ごすのかな?
と考えると、やっぱりネットの世界に引きこもっちゃうよなぁと思います。
我々の時代は、そういう仲間同志で集まって外で大暴れしたけれど、
今は、周囲がお行儀がよくなっている分、
孤立していくよなぁと思います。
昔のあのあれまくっていた時代を、
良いとも思わないですけど、
今は逆ブレが過ぎるとも思っています。
現代の依存症予防教育は、
そういった心のケアも含めてなされるべきだと思うし、
既にこんなに問題が噴出しているのに、
対応が遅すぎることには、大きな懸念を持っています。
そしてギャンブル産業側と同じように、
ネットやゲームやスマホ業界側も、
依存症対策に協力すべきと思います。
1億総依存症時代なんてことにならないよう、
国民は受益者負担についてもっと声をあげるべきだと考えています。
ネットのない時代にはもう戻れません。
そして今の中学生はネットのない時代の
あの時間の流れや、友達づきあいを知らないのです。
誰一人として。
親の目を盗んだり、親の耳を気にしながら、
こそこそと黒電話で話をしていた時代、
私たちは、親の監視下から早く自立したいと願いました。
親の監視をどんどん強化する現代は、
実は親の目を盗むことが容易になった時代でもあります。
すると自立心が奪われたうえに、
さらにコミュニケーション能力まで退化した・・・
なんてことにならないよう、
今こそ中学生にメッセージを届けていきたいと願っています。
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