「ら」上映会&シンポジウムについてです

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皆さま、今月11月20日(日)に、女性とアディクション研究会主催で、
映画「ら」上映会とシンポジウムというイベントを行います。
映画『【ら】』上映とシンポジウム

この映画「ら」ですが、水井真希監督が
見知らぬ男性に拉致監禁された実話をもとに作られています。
被害届を出すことを躊躇し、遅れたためにその間に、
他の女性が性暴力被害にあってしまった・・・
それら一連の出来事を、ファンタジーを交え作成された映画です。

拉致監禁や性暴力事件を扱った、重い内容ですが、
比較的バイオレンスシーンが少なく、見やすい映画になっています。

また、シンポジウムでは、ここ最近の一連の性暴力事件と、
その報道のあり方について議論したいと考えています。

最近の性暴力事件として最も騒がれたものと言えば、
もちろん「高畑裕太事件」ですが、
あの事件では、弁護士の声明文についても大変問題になりました。

また、少し前になりますが、朝霞市の中学生拉致監禁事件では、
ワイドショーで「なぜ少女は逃げられなかったのか?」と繰り返され、
アパートの壁の薄さなどを叩いてみせる・・・といった、
心ない報道が行われました。

その上、最近では慶応大学のサークルによる性的暴行事件等も起こりましたが、
こういった事件になると
「何故そこに行ったのか?」「何故逃げなかったのか?」
「女性の方にも問題があった」と、ネットなどで発信されます。

拉致監禁・性暴力というトラウマと依存症の関係はよく知られており、
仲間の中にもこの問題の被害者は多数います。

そして、性暴力のトラウマを抱えた女性たちは、
こういった報道を目にするたびに、再び傷つくこととなります。

これら様々な問題をふまえ、性暴力事件の報道のあり方について、
一度議論してみよう!ということで、今回の企画となりました。

シンポジストには、

元フジテレビ報道局解説委員・現在Japan In-depth編集長
報道番組「ニュースジャパン」キャスター、
元BSプライムニュース解説キャスターを務めてられ、
「絶望のテレビ報道」(PHP研究所)の著者であられる
安倍宏行氏
安倍宏行氏 Wikipedia

京都大学 文学研究科 アジア親密圏/公共圏教育研究センター 教務補佐員で
「刑事司法とジェンダー」(インパクト出版会)
「生と死のケアを考える」(共著/法藏館)
の著者
牧野雅子氏
LOVE PIECE CLUBウェブサイトで牧野氏連載中「今月のマモルくん」

そして女性とアディクション研究会メンバーでもある
ハミングバード法律事務所 所長
弁護士 白木 麗弥 氏

という豪華メンバーをお迎え致します!

拉致監禁・性暴力事件、そして依存症もそうですが、
社会では「そんな暗い問題は見たくない」と、
なかなか関心を持ってもらえません。

でも暗かろうが明るかろうが、自分が望んだわけでもないのに、
この問題の当事者となったら、そこで生きていかなくてはならないのです。
依存症も殆どの人たちは他人事ですが、その問題と共に生きる私たちは、
社会の理解を取り付け、支援の仕組みを作らなくてはなりません。
小さな声では見捨てられ、誰にも届きません。

だとしたらどうしたら良いか?
暗く、少数の一部の人たちの問題とかたずけられてしまわぬよう、
当事者同士が連携をもち大同団結するしかありません。
そういったマイノリティの問題にも目を向けてくれる支援者とも、
繋がりを作っていくしかありません。

拉致監禁・性暴力・そういった問題は、単独の問題ではありません。
そこから依存症の問題が発生したり、リストカットや、ひきこもり、
そして自殺といった問題にも関係していきます。
問題は複雑に絡み合っているのです。

でも皆こう言います。
「暗くて重いものは見たくない。しんどいから・・・」
下手をすると、依存症のように社会から
「暗くて重い問題」と目をそむけられている仲間達だって、
他の暗くて重い問題には目をそむけてしまいます。

複雑に絡み合った問題に関係して、
自分たちの仲間が苦しんでいたとしても、
そこから逃げてしまいます。
そして自分たちの問題には関心を持ってくれない!と嘆くのです。

果たしてそれでうまくいくのか?
社会は変わっていくのか?と思っています。
自分たちが関わろうと、交流や連携を持とうとしなければ、
広がりなど生まれないし、相手も分かろうとなどしてくれません。
だから少しずつ関わりのある問題の人達と、
手を繋ぎ、理解を広げ連携していきましょうよ。

世界はどんどん「自分さえよければいい!」という方向に流れています。
ドゥテルテのような虐殺者や、トランプのような暴言王が、
国の大統領になる時代なのです。
グローバリゼーションに夢を馳せた時代は終わったのです。

近隣諸国がそうなっていけば、
日本も益々防衛に努めることとなるでしょう。
弱者切り捨て!昔から言われてきたことですが益々加速されることでしょう。
だからこそ社会的弱者、はいつまでも社会的弱者でいてはいけないと思っています。
自分たちにできることをやって、決してマイノリティではないことを、
社会に知らしめて行かねばならないと思っています。
マイノリティが手をつなげば、マジョリティになりうるのです。

今回は、依存症ど真ん中のイベントではありません。
でもすぐ近く、すぐ隣にある問題です。
そして大きな社会問題で、潜在数が多数いることを、
私たちは知っています。

社会を変えるには、マスコミやネットの力は不可欠です。
むしろ力ないマイノリティの最大の武器となるものが、
マスコミとネットです。
それらの武器を私たちはまだ上手に使えていません。
だからこそ学びが必要ですよね!

是非とも皆さんご来場ください。
絶対に良いシンポジウムになる予感!
多くの方にご覧いただきたいです。
どうぞ宜しくお願い致します。

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