薬物報道ガイドラインを作ろう!です

公開日: 

昨日SNSで広報したので、お聞きになって下さった方も多いかと存じますが、
昨日、荻上チキさんがパーソナリティをつとめるラジオ番組「session-22」
に、精神科医の松本俊彦先生、ダルク女性ハウス代表上岡陽江さんと共に出演させて頂きました。

何故このような業界の重鎮の皆さんと、番組でご一緒させて頂けたかというと、
実は、荻上チキさんの発案で「薬物報道のガイドラインを作ろう!」という、
画期的な動きが起きているのです。

チキさんから、松本俊彦先生へつながり、
そこから「依存症の正しい報道を求めるネットワーク」にお話しがあり、
それは是非やりましょう!ということになったのです。
依存症の正しい報道を求めるネットワーク

で、私がこのネットワークの事務局をさせて頂いている関係から、
この度のお話しを頂いたのです。

だって皆さん、昨年の薬物問題の報道ひどかったと思いません?
清原さんや高知さんと言った有名人の逮捕が相次いだあげく、
最後はASKAさんの不起訴処分。

どんどんどんどん人権無視の報道がエスカレートしていって、
ASKAさんの時は、車はぶっ壊すは、著作物は勝手に流すわ、
まぁ~、もうひどいもんでしたよね。

昨日のラジオでも、こんな報道がありました~!
と具体例をあげたので、是非こちらの全文書きおこしをご一読下さい。
昨日の放送を音声で聞くことも可能です。
「薬物問題の改善のために ~ みんなで作ろう“薬物報道ガイドライン”」

で、この取り組の画期的なことは、
チキさんが加わって下さっているからこそできることですが、
チキさんが作って下さったたたき台を、
ネットワークで検討し意見を出し
さらにそれをラジオで紹介しながら、
リスナーの意見もご紹介し、それも取り入れていく・・・
と、まさに発信・参加型の取り組みなんです。

そんなことって・・・!え~っ!すごくないですか!?
さらに昨日のラジオの様子を、NHKのEテレさんが取材に来て下さっていたり、
これから記者会見や、シンポジウムなどのイベントも検討されていて、
こっから盛り上げていきたいなぁと思っています。

依存症に対する、メディアの報道が、
回復支援に向けたものになったら、
それだけで全然違ってくると思うんですよね。
そのために、皆でアイディアを出し合いながら、
明るく、楽しくやれたらいいなぁ~と思ってます。

昨日から、このことずっと考えていたら、
またしてもアイディアが止まらなくなり、
完全ハイの状態です。
やばい・・・!
ウキウキワクワクがとまりませ~ん。
どうしよう・・・

やりたいことがありすぎるって、
幸せで贅沢な悩みですね!

ちなみにチキさんのHPにもUPされていますが、
昨日の放映までに決まった、ガイドライン1.1バージョンはこちらです。

<薬物報道ガイドライン(番組での議論を加味して修正したバージョン1.1)>

【望ましいこと】
▼薬物依存症の当事者、治療中の患者、支援者およびその家族や子供などが、
報道から強い影響を受けることを意識すること

▼依存症については、逮捕される犯罪という印象だけでなく、
医療機関や相談機関を利用することで回復可能な病気であるという事実を伝えること

▼相談窓口を紹介し、警察や病院以外の「出口」が複数あることを伝えること

▼友人・知人・家族がまず専門機関に相談することが重要であることを強調すること

▼「犯罪からの更生」という文脈だけでなく、「病気からの回復」という文脈で取り扱うこと

▼薬物依存症に詳しい専門家の意見を取り上げること

▼依存症の危険性、および回復という道を伝えるため、回復した当事者の発言を紹介すること

▼依存症の背景には、貧困や虐待など、社会的な問題が根深く関わっていることを伝えること

【避けるべきこと】
▼「白い粉」や「注射器」といったイメージカットを用いないこと

▼薬物への興味を煽る結果になるような報道を行わないこと

▼「人間やめますか」のように、依存症患者の人格を否定するような表現は用いないこと

▼薬物依存症であることが発覚したからと言って、その者の雇用を奪うような行為をメディアが率先して行わないこと

▼逮捕された著名人が薬物依存に陥った理由を憶測し、転落や堕落の結果薬物を使用したという取り上げ方をしないこと

▼「がっかりした」「反省してほしい」といった街録・関係者談話などを使わないこと

▼ヘリを飛ばして車を追う、家族を追いまわす、回復途上にある当事者を隠し撮りするなどの過剰報道を行わないこと

▼「薬物使用疑惑」をスクープとして取り扱わないこと

▼家族の支えで回復するかのような、美談に仕立て上げないこと

以上です。
皆様いかがでしょうか?
是非、ご意見の方どしどしお寄せ下さい!

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
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三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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