肝心なことを書いて欲しいです

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最近は、マスコミさんの対応も増えてきて、
私も、段々記者さんに対する目が肥えてきました。

出来あがった記事を読んで
「なんじゃこりゃ!?」と、ガクっとくる時もあれば、
「すっごく良い記事になったぁ」と、嬉しく思う時もあります。

もう、センスの問題なんでしょうね、きっと。
表面的にしかとらえられない人と、深掘りできる人。
限られた文字数の中で、いかに分かりやすく、本質について切り込めるか、
これってもちろん経験の違いもあるでしょうけど、
やっぱり、感性とかそういったものが、モノを言うような気がします。

で、最近の記者さんで、一番「だめだこりゃ」と思うのは、
最初っから「カジノ反対の記事を書こう!」と偏見を持って来る人。
でもって私が「カジノには、賛成でも反対でもありません。」って言うと、
でも「歓迎はしていないですよね・・・?」などと、
なんとか「本心では反対している」ってことを言わせたいと、
やっきになって来る人ですね。

だから「いや、本当に反対してるわけじゃないです」っていうと、
「じゃ、賛成なんですか?」と返ってくるんです。
だ~か~ら~「賛成でも反対でもない!」って言ってんだろ~よ!
とブチ切れそうになります。
なんで、記者さんの偏見に付き会わなきゃならんのだ!
と思うような時があります。

私が言いたいのは「既存ギャンブルに対する対策ができるかどうか?」
それができないうちにカジノなんか作ったら大変な問題になっていきますよ!
ってことです。
実際、韓国がそうなってるわけですから。

で、このことを鈍い記者さんは、スル―しちゃうんですけど、
よ~く考えてみて下さい。
既存ギャンブルにメスを入れるってことが、どれだけ大変かを。
でもそこに大ナタふるわないんなら、
私ももちろんカジノは時期尚早だと思ってます。

じゃあ、その大ナタってなんなの?って言ったら、
対策費の拠出と、ギャンブル依存症を管轄する省庁の一元化です。

以前から書いていますが、日本の依存症対策費は
厚労省の5億円。
それもアルコール、薬物、ギャンブル全部をひっくるめてそれだけしかないんです。
しかもそれも4月からやっと降りてくる予算です。

対して、世界の対策費は、カナダで約70億、
アメリカは州によって違いますが、ネバダ州だけで55億、
韓国ですら22億円あるんです。
もうケタも規模感も全く違うんです。

さらにその上「遊技」なんてまやかしのパチンコが、
国中いたるところにあるのが日本なんですよ。
だからこそギャンブル依存症者が多いわけで、
せめて世界水準に合わせた対策を今スグにやらなくちゃ、
カジノまでに対策が間に合わないですよ!と申し上げております。

だって、対策は一朝一夕にできるものじゃありません。
人材だって育てなくちゃならないし、
ネットワークだって作らなくっちゃならないんですから。

それと、規制省庁の一元化。
これがなにより難しいと思います。

今、振興策をうっている、競馬なら農林水産省といった管轄省庁に、
規制なんかかけられるわけがない。
だから射倖心をバンバンあおってきたんですよね。
野放しで、売上げをあげるために、依存症者をつくりだしてきたわけで、
それを「きちんと監督官庁を作りましょう」
ってことになったら、官僚の反発がどれだけあることか!
官僚は既得権を絶対に手放そうとしないことは、
皆さん周知の通りです。

だから、このカジノに賛成でも反対でもないけど、
「既成ギャンブルに対するメスが入らなきゃ、カジノは時期尚早」
ってのは、実はめっちゃくちゃ難問で、でもやらなきゃならないことなんです。
だからこそ、そのことを記者さんは、国民に良く分かるように書いて、
世論を盛り上げて欲しいのに、なんかあんまり分かって貰えないんですよね。

ってか広告主に遠慮して、わざと書かないのでしょうか?
そんな記事書くなら競馬の広告は載せないぞ!
なんてことは農水省も言わない気がしますけど・・・

既成のものというのは、長年のしがらみがあるわけで、
マスコミさんの広告主がギャンブル産業だったり、
政治家の先生が献金を受けてたり、組織票で応援して貰ってたりと、
色んな関係が出来あがっているわけですよ。
だから「現状維持で、騒いで欲しくない!」ってな人も沢山いるわけです。

先日、ものすごく驚きましたけど、
ある会議の場で「パチンコはギャンブルではなく遊技だ!」と、
この期に及んで発言している国会議員もいるそうで、私なんぞ
「先生、まだそれで逃げきるおつもりなんですか・・・!?」と、
あきれるというか、なんというか・・・とほほな気持ちになりました。

やっかいなのは、そういうギャンブル産業よりな人が、
与野党どちらにもいるってことなんですよね~。

ですから、こんな風にせっせと地味にブログで発信してますが、
案外、良識あるTwitter界隈の方々や、
ネットコンテンツをお持ちの方が応援してくれたり、
逆に、ブログをちょこちょこ読んで、機会ある度に応援して下さる、
長いものになんか巻かれないぞ!という気概のある
国会議員の先生や、マスコミの皆さんもいたりして、
もうこういう地道作戦で、頑張るしかない!と、
日々決意を新たにしているわけです。

なによりも自分が発信の腕をあげなくては!
それが一番の課題です(汗)

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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