失敗を怖がる家族・失敗から始まる回復です
昨日のフォーラムの様子、早速山梨日日新聞さんに大々的に取り上げて頂きました。
有難い限りです。
さて本日は全国から家族会の仲間が終結し、家族会懇親会が開かれました。
主に入寮者、卒業生のご家族がお集まり下さったのですが、
なんとそこにも100名の方がお越し下さいました。
すげ~!
でもってですね、体験談の発表や、施設への質疑応答などを行ったのですが、
私からも、色々重要だなぁと思っていることをお話しさせていただいたんですね。
なんと言ってもご家族には、ご自分の息子や夫のことばかり見ていないで、
社会貢献の方に視野を広げて頂きたいのです。
もしですね家族が病んだパワーで、当事者のことばかりを見つめていたら、
施設のスタッフは、家族の対応で潰れちゃいますね。
お金を出すのはご家族ですけど、支援をする人は当事者向けであって、
ご家族の不安を払しょくするために施設スタッフはいるわけではないですからね。
そんなこと関わって、当事者支援の方が手薄になったら困りますよね。
だから家族は家族会や自助グループでご自身のプログラムに取り組み、
社会貢献するのが一番です!
家族というのは、放っておくとどんどん当事者を気にするようになります。
「うちの息子は、施設を無事に卒業できるだろうか?」
「ちゃんとやってるだろうか?」
「飛び出さないか?」
そんなことばかり言いだします。
とにかく当事者が滑ったり転んだりと「失敗」しないで欲しい、
つつがなく回復して欲しいと思っているんですね。
だけど私の経験から言ったらですね、スリップしたり、飛び出したり
という「失敗」もまた、回復のチャンスだったりするんですよね。
むしろ回復途上の時は、沢山失敗し苦しんだ人の方が、
予後が良かったりするんですよね。
失敗したくない・・・
失敗できない・・・
失敗が恐い・・・
こんな思いにがんじがらめだったので依存症になったと言えるくらいで、
ある意味安全に失敗した経験が極端に少ないんですよね。
親が失敗に打たれ弱いと、子供は失敗から学ぶという人生の基本を学べずに来てしまいます。
でも人生に本当に必要なことは、なかなかうまくいかないこと、
失敗した時にそこから立ち上がるスキルとモチベーションじゃないですか。
この期に及んで、まだ失敗を恐れていたらダメなんですよね。
また、よく「回復はあるけど完治はしない」という依存症の本質について、
怖がったり、不安になったりするご家族がいますけど、
いやいや依存症者が再発するのは「完治した。もう大丈夫!」と思うから再発するんですよね。
「完治してないから止めておこう!」
「やったら間違いなく再発し前よりひどくなるな」
「もうあの頃には戻りたくないから止めておこう」
とこう思える訳ですよね。
実際、私なんかいつでも後ろに引っ張られる強い力があることを、
ひしひしと感じていて、またやったら確実に発症する!と思っています。
だからこそミーティングに通い続け、セルフケアを心がけているんですよね。
家族は、正しく学びましょう。
文字づらでは本当の意味は分かりません。
でも、自分がプログラムをやったら、依存症者の事良く分かりますよ!
家族はせっせと社会貢献をして、同じ問題で苦しんでいるご家族を助けていきましょう!
それが結果当事者を救うのです。
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