ギャンブル依存症が幽霊・・・?ぱちんこ関係者に不快感です

公開日: 

皆様、本日報道されたハートネットTVご覧になっていただきましたか?
ハートネットTV「そこに本人や家族の声はあるのか~ギャンブル依存症対策~」

私もインタビューされており、また仲間からも
「出演するよ~」という声を聴いていたので、
すごく楽しみ、かつドキドキしていたんですね。

で、番組を見てみると、ナレーションなしで、
次々に関係者のインタビューが出てくるという斬新な手法で、
ひきこまれるように観ておりました。

私の、介入シーンも取り上げられており、
「あ~、あの時、連絡とれなくて、アパートに行ってみよう!
となったけど、悪いことが起きていないか?怖かったなぁ~」
なんて思い出したりしていました。

そして番組の中にパチンコの関係者というか多分えらい方、
天下の全日遊連の副理事長という人が出てこられたんですね。

その中で、今、パチンコ店の取り組みとして、
依存症の傾向がある人に的確なアドバイスをする人を養成するとかで
「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」なる認定制度を設けていると
おっしゃっているんです。
なんでも依存傾向の強いお客さんに声をかけるのだとか・・・
私も、噂には聞いてましたけど、その認定というのが、
たった1日の研修だっていうじゃありませんか!?

・・・1日の研修を受けた人が、依存症者に何するの?
正直な感想です。
そんなことでどうにかなるようなら、誰も苦労しません。
でも、まぁそれは良しとしましょう。
その次の発言ですよね、耳を疑ったのは。

この方、ギャンブル依存症に対して
「そもそも病気なのかもわからない。
僕は幽霊と言っているんですけど、
そういう病気があるんだ!という人にはあるんでしょうし、
ないという人にはないわけで・・・」
と、のたまったのです。

これには、心の底から驚きましたね。
えっ?この期に及んで?パチンコってまだこの認識なの?
さすがにどの公営競技だって、立場のある人が今時こんなこと言わないですよ。
一体管轄省庁である警察庁は、パチンコにどのようなご指導をされているのでしょうか?
そして、これはパチンコ業界の総意と考えて宜しいのでしょうか?

これは、あまりにも我々を馬鹿にし、軽視しています。
そして、発言全体を通して、おざなりな対策でお茶を濁そうとしていると感じました。
我々の仲間は毎年誰か必ず自死しているのが現実です。
今年も一人親しい仲間が亡くなったばかりで、
私たち、その傷も癒えていません。

この病気の根深さ、残酷さに、
どれだけ多くの当事者・家族が悲嘆にくれているか、
ご存じないのでしょうか?
しかもへらへらと笑いながら、このような無神経な発言をし、
当事者や家族を傷つけるとは思わないのでしょうか?

パチンコ業界は、一向に当事者・家族の話を聞こうとしません。
日本のギャンブル依存症の8割はパチンコという現実があるのに、いまだこの見識。
警察庁は迅速に、パチンコ業界に効果のあるギャンブル依存症対策を推進すべく、
当事者・家族の話に耳を傾け、連携をとるよう指導していただきたいです。
それでなければ死んでいった仲間も浮かばれません。

この放送の後、さすがに我々の関係者からLINEが殺到しましたね。
会のメンバーはもちろんですけど、他の方々からも
「驚いた!」という声が寄せられました。

そのあとに出てこられた、イチ従業員の方の発言の方が、
余程謙虚で的を射ていらっしゃいました。

本当にどうかしている。
最近は出玉規制などの良くわからない依存症対策で、
同情する気持ちもありましたけど、今は一切なくなりました。
やっぱり変わってない・・・

そしてこのお偉いさんは、こうも発言されました。
(依存症対策は)「世界最先端のところまで来ている」

悪い夢でも見ている気分です。

本当に、本当に、本当に、
これがこの数年取り組んできたパチンコ業界の依存症対策に対する見解であり、
警察庁のご指導の結果、得た結論なのでしょうか?

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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