LOVE YOU ONLYの頃です

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今日も、ワイドショーではTOKIOの事が度々取り上げられていましたが、
今では、すっかりおじさんになったTOKIOの皆さんですが、
実は、私は、むしろアイドルとしてデビューしたTOKIOの事を強烈に覚えているのです。

TOKIOは、1994年7月に「LOVE YOU ONLY」という曲でデビューしたのですが、
私と夫が出会ったのがこの1994年7月なのです。
私は前夫と別れ、当時勤めていた東大秘書の給料だけでは暮らせなくなったのですが、
急激な景気悪化の時代でしたので、就職もないだろうと思い、
水商売のフロント業務につき、ダブルワークをすることにしたのでした。

夫は、競艇のために卒業試験をすっぽかし、大学を留年。
ついに6年目に突入することとなったので、
親に激怒され、学費を稼ぐために黒服としてその店に勤めていました。

そこのお店に勤めていた従業員同士、とても仲が良かったのですが、
訳ありの若者ばかり、今思えば、ACと依存症者しかいないようなお店でした。
そんな中、私は、30歳という年長者でもあり、
すぐにお店で「姐御」と呼ばれるようになり、親しまれていきました。

水商売で高給をとるようになると、あっという間に、
私たちはギャンブル三昧となり、どっぷりと浸かって行くことになりました。
そして当時はアルコールも浴びるように飲み、
しょっちゅうぶっ倒れていました。

お金があれば、夜中2時ごろ仕事を終えてから、
仲間達と麻雀をやり、朝になったら競艇へGO!
もしくは、私たちが4人で共同生活を送っていた、
6畳一間の部屋に、数人で集まって、
ポーカーだとかブラックジャックなどに興じていました。

お金がない時は、お酒を浴びるように飲む!
当時は、競艇に行けば、1日で30万以上平気で使ってしまうので、
「ばくちに比べれば酒で遊ぶのは安いものだ」という感覚がありました。

前後不覚になるほど飲んだ後は、カラオケボックスに行って大暴れ!
その頃、大流行していたTOKIOの「LOVE YOU ONLY」をみんなで熱唱していたのです。
今のTOKIOしか知らない人達には、是非、デビュー当時のTOKIOをググって貰いたいのですが、
あの頃のTOKIOは信じられないくらいカッコよかったものです。
特に長瀬君は日本人離れしていたのと、リーダーも超イケメン、
もちろん山口君も甘いマスクで大人気でした。

キラキラと輝くスターの曲を歌いながら、
あの頃の私は、前夫と分かれ、OLは仮の姿で、
夜の水商売にどっぷりつかりながら、破滅的に生きていました。
心のどこかで、このめちゃくちゃな生活がずっと続けられたらいい、
このまま生涯アウトローに、もっともっと堕ちていきたいと、
願っているようなところがありました。

そのくせ「こんな所は私の居場所じゃない!」と、
どっか周りを見下しているようなところもありました。
こんな所にずっといるつもりはない、
いつか堅気に戻って、落ち着いた暮らしをするんだ!
と、二人の自分に引き裂かれていました。

あのどうしようもないくらい混乱した生活、
ロクに寝ない、食べない、
とことんまでギャンブルをやって借金まみれ、
お金がなくなれば現実を見ないために浴びるように飲む、
当時夫とは、諍いが絶えませんでした。

夫もあの頃は破滅的で、バクチで一文無しになると、
平気で、道端や公園のベンチで寝てしまい、
ひどい時など、私とお金で言い争いになったあげく
マンションのごみ捨て場で、段ボールとゴミ袋に埋もれて野宿をしたりしていました。
話し方も今とは全く違い、いつも怒ったような口のきき方の人でした。

二人でいたらダメになる・・・
バクチの金で足の引っ張り合いをしてしまい、
熱くなるとお互い見境がなくなり、
二人で双方可能な借金をひっぱりあってしまうのでした。
だから、別れ話は何度もありました。
その度に、バクチはもうやめよう!と誓い合い、
そしてお互いその約束が守れずに、傷つけあい、
浴びるほど飲んで忘れようとし、
それでも眠れずに睡眠薬まで処方して貰っていました。

あれから20数年経って、奇跡的に私たちはまだ夫婦でいます。
そしてあの頃には想像すらできなかった、穏やかな暮らし、
殆ど喧嘩もしない生活を送っています。

子供たちは私たち夫婦が恋人同士だった頃、
バクチですっからかんになった相手を
「死ね!このくすぶり!!!」
とののしっていたなど、1ミリも知りません。

そしてスーパースターだったTOKIOの山口さんが、
まさか浴びるほど飲み、こんな事態になるとは、
もちろん知るよしもないことでした。

「君が、君が熱い熱い恋をするなら、
世界で僕しかいない~ONLY YOU!」

喉が張り裂けるくらい絶叫し歌いまくったこの曲。
今回の事件で久々に聞いてみました。
懐かしく、切なかったです。

そしてやっぱり再起を応援したいと思いました。
何故なら、あんなめっちゃくちゃだった私たちですら、
こうして社会貢献に目覚めることができたからです。
だから山口さんにもきっとそんな日が来るはずだと思うのです。

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