内閣府でも忖度!です

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明日、いよいよIR法案が衆議院を通過するのではないかと言われており、
議員の先生方、マスコミの皆さんからお電話を頂き、
「コメントをくれ」「教えてくれ」「ギャンブル依存症とは?」
という取材がガシガシ来て、ここ数日まったく落ち着かない日々を過ごしております。

私が、特定金融業務についてJapan In-depthさんに書かせて頂いてから、
この問題について取り上げて下さる方々が増えてきて、
実に有難く思っております。
世界最悪規制のカジノ依存症対策

だけど、中には問題点が分かっていない方がいらして、
「カジノが金貸しをするのがダメ」ってな風に解釈していらっしゃるんですけど、
私が申し上げてるのは、「無利子で貸すのが問題」ということなんですよね。

しかも2か月の返済猶予が過ぎたら、14.6%の遅延損害金をつけて、
他の業者が取り立てOKって言うんですからね。
もうこりゃ完璧に撒き餌ですよね。

金借りてバクチやっちゃうようになると、
ダーっと進行しちゃうんですよね。
それは金持ちだろが、貧乏人だろうが関係ないです。
大王製紙さんだってジャンケットがお金貸してくれるようになって、
おかしくなったとおっしゃってます。

でもってですね、こんな法案を仕込んどいて、
閣僚会議以降急に公開するのはひどいじゃないか!と、
今度ばっかりは内閣府さんのやり方に憤っているんですよ。

内閣委員会で、答弁に立ってる中川さんも顔みしりなんで、
言いたかないけど、言いますが、6/8の国民の源馬先生への答弁ですね
あれはないじゃないですか~!
思わず「うそだ~~~~~~~~!!!!!!」と叫んじゃいましたよ。

衆議院インターネット中継6/8内閣委員会

↑ここから内閣委員会が聞けるので、源馬先生の29分30秒あたりからの、
内閣府中川さんの答弁をお聞きください。

ここで「パブコメで特定金融業務について強く意見を入れたということはない」
とおっしゃってますけど、そりゃあそうでしょうよ!
だって「無利子で貸す」なんて、あの時には一言もどこにも書いてないですよ。

いくらなんだって
「無利子で餌まいてバンバン張らすけどさ~それで熱くなって金額いっちゃってもさ、
2カ月の間に返済できなけりゃ14・6%の遅延損害金つけて業者に追い込みかけさせるよ!」
って書いてあったらですよ、私、絶対意見言いましたよ。
ギャンブラーの心理から言って、これ最悪ですから絶対。

表に出してないのに「意見がない」って、その言い草はないじゃないですか!
ここにパブコメ時点で公表された文書がありますから、
皆さん、よ~~~~~~~く見て下さいよ。

「特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ~「観光先進国」の実現に向けて~」に係る 意見募集等を開始します!

概要
特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ(概要)

概要なんて、一番あくどくて

・与信はカジノ事業者のみ行えることとし、与信対象を外国人等に限定(金貸しとは書いていない)
・カジノ場内にはATMを設置できない
・いわゆる「ジャンケット」は認めない

ですよ。これしか書いてなくて「特定金融業務」の事を想像できます?
それとカジノ業者がどうやって与信調査するんですか?
財産目録提出させるんですか?
疑問だらけです。

本文
特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ(本文)

本文の方では、

また、過剰な取立行為の規制や資金移動の際の履行保証金の供託の義務付
け等、これらの業務を一般に規制している法律(貸金業法(昭和 58 年法律第
32 号)や資金決済に関する法律(平成 21 年法律第 59 号)、出資の受入れ、
預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和 29 年法律第 195 号。以下「出
資法」という。)等)とは別に、これらと同等の規制を講じるべきである。

こう書いてあったらですよ、普通の貸金業務と同じことが適用されるんだな~と思いますよね?誰でも。
「2ヵ月無利子で金持ちにバクチのお金貸して、払えなきゃ遅延損害金つけて取り立て業者に丸投げ」
って、これ普通の貸金業務じゃないですよね?
この文章からですよ、今あがってきた「特定金融業」のことが理解できた人っているんですか?
この金貸しは良くてATMを置かない意味はどこにあるんですか?

あと聞きたいんですけど、一応現行の破産法では、
「ギャンブルの借金は、破産できない」ってなってますけど、
この債権、破産するほどいっちゃったとしても、破産させないんですか?

でもってさらにこの源馬先生のご質問を聞いていくとですよ、
この特定金融業務は、特に誰かから依頼があった訳じゃないけど、
世界のカジノの常識だからオペレーターの気持ちを忖度して内閣府(中川さん?)が入れたっていうんですよ!

え~~~~~「ブルータスお前もか!」じゃないですけど、
またしても官僚の忖度なんですよ。

じゃあ、なんでオペレーターの気持ちだけ忖度するんですか?内閣府さん???
私、何百回も言ってますけど、依存症対策費をギャンブル産業が負担することは、
それこそ世界のスタンダードですよ。どこのカジノだってやってるじゃないですか!
自民党さんのPTの時にも申し上げ、中川さんもそこにいらっしゃいましたよね!?
何故、ギャンブル依存症対策に長年携わってきた我々の意見は忖度してくれないのですか?

いやはや、本当に日本の頭脳、官僚の皆さんって最近どうなっちゃったんでしょうか?
なかったものをあったとか、あったものをなかったとか、
そう言えばなんとかなっちゃうってもんじゃないですよね。
だってまだちゃんとここに書類残ってますよ。
よかったですよ破棄されてなくて。

そんな誤魔化しは効かないです。
我々には間違いなく寝耳の水でした。
言い逃れはやめていただいて、きっちりと「再検討の必要がある」
もしくは「見直しの必要性あり」と入れて下さい。
また、こっちを忖度するなら、対策費も忖度して下さい。

私はパブコメにも意見を入れましたし、公聴会でも発言しました。
だからきっちり問題を把握していきました。
そして言いたい事を言いました。
その時点で絶対に「2ヵ月無利子で貸す」なんて話は1ミリも出ていませんでした。

パブコメの時点でも、実施法となった今でも、
具体的なことは殆ど分からず、
とにかくつつがなく法案を通したいという官僚の皆様。
どうかこの国のために国民に寄り添い国民に忖度して下さい。
政治家と大金持ちの忖度ばっかしないでいいです!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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