自殺をなくしたいです

公開日: 

『映画「微熱」上映会と子供の貧困や虐待を考えるシンポジウム』
いよいよ明日に迫って参りました。
ご来場予定の方は、是非、こちらからご予約下さい。
事前予約サイト

なんだかんだで準備に追われていて、てんてこ舞いしてますが、
あれを用意してこれを用意して、こんなの作っておこうとか、
色々こんな間際までやっています。

そしてなおかつ、どれだけの人が来てくれるかな?
段取りは、これで良いかな?
と、イベントの前はいつもとんでもない緊張感で気持ちがピーンと張り詰めています。

ゲストに来て下さる皆様方の交渉に始まり、
段取りの連絡、入り時間や先方の要望調整などなど、
細かい折衝はギリギリまで続きますし、
マスコミの方々にも、プレスリリースを作りお願いを差し上げる他、
普段サボっている名刺を一気に整理して、
これまで知り合った方々、何十人の方にもメールを出して改めて来場をお願いし、
度々Twitterでつぶやいたり、FBでも広報したり、
FBの宣伝費も自腹で投入してみたりと、
イベント前は自分にできるありとあらゆる努力をして、
胃がキリキリするような思いを毎回しています。

それでやっと150人とか200人の方に集まって頂いて、
コツコツと啓発活動をやっているのが現実です。
世間にとっては、そのぐらい依存症は他人事であり無関心であり、
興味のない、特殊な世界の人の話なんですよね。

署名活動も地道にやり続けていますが、
どーんと肩に重荷を背負う様な苦労の連続で、
これもまた、本当に地味なお願いを継続し続けるしかなく、
ちょっと発信したからといって決して簡単に数が集まる分野ではありません。

イベントはいつも「あぁ、しんどいなぁ。」と企画から当日まで思いますが、
それが段々ゲストに著名人をお呼びするようになったり、
イベント後のマスコミさんの反響が大きくなってきた現在では、
様々な要望もドンドン増えてきて、益々激務になってきました。

しかも関心を持って頂くために毎回企画を変え、アイディアを出し、
その趣旨に合うゲストの方を探しまくり、予算もない中で、
お願いしまくっているのですから、今や1年中そんなことをやっている状態です。

じゃあ、なんでそんな苦労を背負う様な事をいつもやっているのか?
と言えば「仲間に自殺されたくないから」
この思いに尽きます。
誰にも死んで欲しくない。

けれども毎年毎年、私たちの仲間の中からも訃報は出るし、
ということは社会全体でみれば、その何十倍のまだ見ぬ仲間も、
自死している現実がある訳です。

とてもじゃないけれども、我々だけの力で、
ギャンブル依存症関連の自死を防ぐことなど不可能です。

また自死だけでなく、子供たちが虐待や貧困などの、
犠牲になることも耐えられないです。
でもこちらもまた我々だけでは力が及ばないことだらけです。

そう考えると、一人でも多くの応援団を作るしかない。
応援団を作るには、知って貰う努力がまず必要な訳です。

こんなに力もお金もない私たちが、イベントを打ち続けるその原動力は、
悲しいけれど私たちには「死」があまりにも身近にあるからです。

一昨日、薬師寺先生のご尽力により、
自殺総合対策推進センターの、本橋先生と反町先生にお会いすることができました。
自殺総合対策推進センター

私たちの現状をお話しし、これまでも何度も言われている、
自殺未遂者に対する救急と精神科への連携はもちろん、
自助グループをもっと育てて頂けるような、
連携もお願いして参りました。
遠回りのように見えて、やはりそれが近道だと思うのです。
依存症の問題は一朝一夕では解決などしないのですから。

先生方、大層熱心に私の話を聞いて下さり、
今後の展開に希望を持てる、面談となり、
心より感謝致しております。

そしてご尽力頂いた、薬師寺先生とお知り合いになれたのだって、
元をたどれば出来たばかりの当会が立ち上がった初年度に、
思いっきり背伸びをした企画を立て、
各党の政治家の先生をお招きし、
ギャンブル依存症対策推進のシンポジウムを開催したからです。

さらにその企画が実現したのは、
明日のシンポジストでもある初鹿明博先生が、
誠実に私たちに理解を示して下さり、力を貸して下さったからです。

あの企画で、お知り合いになれた政治家の先生方、
マスコミの皆様、異業種の方々も沢山おられ、
あのイベントが今の私たちの礎となったことは間違いありません。

だからこそこうして国の自殺対策の中枢を担う先生方とも
面会が叶ったわけです。

苦労をしても、それで仲間が一人でも助かるなら
どんなことでもやっていこう。
それが私たちの力の源です。

私たちのバイブル「ビックブック」にはこんな風に書かれた箇所があり、
私は、ハードワークでしんどい時は、いつもここを読むことにしています。
もうそらんじられるほど何度も何度も読んできましたが、
読むたびに毎回感動で泣けて来るのです。

「いまあなたがすべきことは、いちばん人の役にたてるような場所にいることだから、
助けを必要とされているところへは、どこへでもためらわずに行かなければならない。
そうした用向きのためなら、地上の最も荒んだ場所でさえ、足を向けることを躊躇すべきではない。
こういう動機で人生の前線を突き進むあなたを、神はいつも災難から守ってくれるだろう。」

そう確かに助けてくれました。
だから死なずにすんだのです。
仲間を助けようと思ったから、こうして助かり続けているのです。

13歳から死ぬことしか考えてこなかった私が、
45歳を過ぎてやっと死の誘惑を振り払うことができました。
このことに一生感謝して、残りの人生を生きていこうと思っています。

どうかまたこのイベントを通じて、私たちの応援団になって下さい。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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