ギャン妻のその後の苦悩です

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昨日は、初の岡山県での相談会を開催致しました。
足がかりのない岡山県での開催、どうなることやら?と思いましたが、
事前に、山陽新聞さんで告知して頂いたお陰で、
困っているご家族にお集まりいただくことができました。

しかし受け皿が殆どない地域で、相談会を開くことって、
ホントむなしくなるんですよね。
依存症者の家族って、1回位相談に来たくらいじゃ、
なかなか変われないですから。
なんとかここから先、拠点を作るために頑張っていきたいなと思っています。

昨日は、大阪の仲間達が岡山に来てくれて、
相談会を手伝ってくれたんですけど、
その後フェローで色々おしゃべりしていて、
ギャンブラーの家族、特にギャン妻の苦悩ってホント長引くんだよなぁと実感しました。

とにかく我々ギャン妻って、ありとあらゆる制度の恩恵からもれちゃうんですよ。
なんせ夫のギャンブラーは年収はあります。
さらに借金だらけなので、妻も稼がねば!ってことになり、
皆、一念発起して働きに出るじゃないですか、
そうするとますます世帯年収があがっちゃうわけですよ。

だからですね教育費の補助だとか、児童手当だとか、
ああいう年収に比例して受けられる扶助の恩恵が全く受けられません。
で、うちなんかもう高校で精一杯だったので、大学は教育ローンしか道はないわけですが、
その教育ローンでさえ、国がやってる日本政策金融公庫などの低金利のものは、
またしても年収制限で使わせてもらえないんですよ。

その典型が我が家で、子供たちの出来がイマイチだったために、
二人とも高校から私立に行くことになり、
その上私が活動を始めたために、収入が一切なくなってしまったどころか、
活動のために再び借金生活になってしまいました。

でも、なんとか高校の学費は払いましたが、
現在の私は、収入は10万円だけ最低限確保して、あとは講演料から執筆料、
その他全て活動費にぶっこんでいますが、交通費等の支払いだけでも30万にも及び、
この先やっぱコンビニで夜中バイトするっきゃね~なと真剣に考えています。

で、いよいよ来年から娘が大学生になるんですけど、
一般の銀行の教育ローンを使うしかなくって、
もう二人の子供たちの大学を出すまでに、
またしても借金どんだけできるんだ~!って感じ。

こうしてギャン妻はずっと貧困が続く訳ですよね。
病んでるギャン妻は「夫が回復してくれて、いつかこの苦労が報われる」
なんて幻想を描いてますけど、そりゃあ精神面では大きな学びがあり、
回復の喜びは素晴らしいですけど、それ別に夫の回復じゃなくて、
自分の回復によって得られる喜びですからね!
そして経済的にはまぁ当分、場合によっては一生回復せず苦労しますよ。

更に我々の場合、子供に問題が出ることも多く、
その場合フリースクールだなんだって大金がぶっ飛びます。

私の場合はカジノが迫ってくるので、
活動をとにかく超特急でやらねばならない!との使命感で、
こうして身銭を切っている訳で特殊ですが、
多かれ少なかれ皆ギャン妻はこの苦労を味わうことになります。

世間は大きな誤解をしていますけど、
我々はギャンブル、特に我が家なんかは公営ギャンブルでしたから、
税金もがっつり払っているわけですよ。
そして、金融業界と弁護士・司法書士業界には多大な貢献をし、
もちろんギャンブル依存症ですから医療費なんか殆ど使わず、
社会的サービスの恩恵にもあずかれないというですね、
政府にとっては誠に好都合な人達なんですよね。

それでなおかつ、政府の不十分なというかこれまで全くやって来なかった、
ギャンブル依存症対策の尻拭いをしてですよ、
カジノまで作ろうってのに、肝心の内閣官房は、
カジノ管理委員会には60億もの予算をちゃっかりとっておきながら、
依存症対策費はゼロで、さんざん依存症対策は「しっかりやる!」と国会で大合唱。
いやいやしっかりやる!のは、カジノ管理委員会の方じゃないですか?
予算もなく依存症対策何をどうしっかりやるのか?

全く冗談じゃないよという気持ちでいっぱいな、ギャン妻の皆様。
ますます連携していきましょう。
「夫が回復すれば~」という幻想は、病み病み時代で終わりです。
我々ギャン妻は回復してから現実に直面して、それでもめげずに収入をアップしていき、
一家の大黒柱として生きていかねばならないのです。

理不尽ですよ、この上なく。
でもその理不尽さを生き抜くしか道はないんですから、
そのためにも自分のプログラムをやり続けるしかない!

だけど夫の尻拭いの上に、国の尻拭いまでは「冗談じゃねえゾ!」と思うので、
受け皿作りには、しっかり声をあげていきましょうね。
ギャンブル依存症対策までもが、利権をたくらむ利益相反者らに、
いいように利用されないようにしないとね。
そして国にはしっかり予算をつけて貰いましょう!
我々、とにかく国に貢献し過ぎですから~。

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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