自殺ゼロの社会を!です

公開日: 

いじめ事件で、またもいたましい自殺がありましたね。
援助職をやっていると、なんといってもこたえるのが自殺です。

今度の自殺事件では、本人がヘルプを担任の先生に、
再三再四だしていたのに、なぜ助けられなかったのか?
ということが問われています。

担任の先生の対応など、ネットで騒がれ始めていて、
あまり言いたくありませんが、
やはりこういったいじめ事件の対処法について、
検討会や勉強会などで事例を検討し、
学んでおくことが必要かと思います。
もちろん、やっていらっしゃるとは思いますが・・・
なんとかならなかったのか?と残念でなりません。

この世は、自分ではどうしたら良いのか分からない、
そんなことだらけだと思うんです。

人間てそんな時、おろかにも、
自分の脳みそで考えつく限りの方法で、
対処法を選んじゃう傾向があるんですよね。

そのなかでももっとも多いのが「説得」「説教」。
あと「腹を割って話す」という対処法じゃないでしょうか。
こういったことって、
すくなくとも依存症の対応策としては、
ほぼ効果はありません。

一般社会でもそれほど効果がないのでは?
というのが私の予想です。
いじめの問題などでは、
果たしてどんな方法が効果があるのでしょうか?
教えて頂きたいですよね。

人間社会って決して対等でも平等でもないじゃないですか。
上司と部下、先輩後輩、先生と生徒、いじめっ子といじめられっ子
そういう上下関係の中で、問題って起きやすいと思うんですね。
そうした時に、「腹を割って話す」なんて現実的に有り得るんでしょうか?

私だったら、先生や上司、先輩なんかが
「腹を割って話そう」なんて言ってきたとしても、
絶対警戒して本音なんか話さないですね。
本音っぽく、相手が満足するような話をして、
さっさとこの場を切り上げようって思います。

まして、説得や説教に心を打たれたことなんてありません。
人がなんと言おうと、結局のところ自分が体験し実感した上で、
行動を選び、それに結果が伴うというものじゃないでしょうか。

私が考えるに、いじめの問題があるなら、
とにかくその加害者と被害者を、
なにはともあれ引き離すってことが必要じゃないかと思うんですよね。
もう理屈じゃなくて、命の危険があるんですから。

暴力などのいじめがある場合なんか、
加害者は、さっさと近隣の学校に転校させるとか、
その位のことがあっても良いんじゃないのか?と思ってます。

そういうことになったら、本人は恥ずかしいじゃないですか。
「あの子、前の学校でいじめっ子で転校してきたんだって!」
なんて、誰も思われたくないでしょうし、
いじめが減るんじゃないかと思うんですけど。
学区内で「重篤ないじめがあった場合の緊急ルール」
みたいなものを作って、学校間の連携をとったらどうかと思います。

だって私、自分の子供が被害者になったら・・・
って思うと、気が狂いそうになりますけど、
加害者になった場合は?って考えたら、
それもまたものすごく辛いです。
大ナタふるってでも、それをやめさせようと思います。

このいじめ問題って、もう何十年も解決していないじゃないですか。
それは学校側も教育委員会も親も、
結局どうしたら良いのか分からないからなんじゃないでしょうか?
で、「よく話し合って」とか「負けるな!」みたいな、
ポジティブな説得とか、役に立たない説教位しか、
考えつかない大人が多いんじゃないかと思うんです。

私たち世代の方は覚えてるかと思うんですが、
1986年に私の地元、中野富士見中で、
担任の先生まで加わって、被害にあっていた中学生の
「葬式ごっこ」をクラス中でやっていた・・・
といういじめ事件があったんです。
「このままじゃ生きジゴク」という遺書を残して、
被害者の中学生がなくなったという事件は、
あの当時の社会に大きな衝撃を与えました。

私も、中学でも高校でも、一部の生徒に無視されたりと、
いじめを経験していたので、
他人ごとではないと、大変ショックでした。
しかも同じ区内の中学校の出来事でしたので。

あの事件が、中学生の自殺といじめで騒がれた、
最初の事件だった気がします。
あれからもう30年も経ったんですよ。
そして私たちは何十回こんな嫌な事件を、
耳にしてきたでしょうか。
いい加減、毅然とした行動をとることが、
当り前の社会になって欲しいと思います。

大人がビビらず行動を起こすこと。
それが子供たちを守る唯一の手段じゃないでしょうか?
いじめに対しては、多少行動を強行しても構わないのでは?
と思っています。

今日、私は、企業向けに依存症の研修をさせて頂きました。
従業員4000人を抱える大きな企業さんの、
幹部の皆様に向けた研修です。

皆さん、依存症の話を初めて耳にされたそうで、
大層驚いていらっしゃいました。
そして「とても興味深く、勉強になった」
とおっしゃって頂きました。

私は常に、「もしこういう従業員の方がいらしたら、
こんな風に行動を起こして下さい」と対処法をお伝えします。
知っているのと、知らないのは大違いで、
どう行動したらいいか?その知識が、
一番大切で必要なことだと思っています。

子供も大人も自殺ゼロの社会。
そうなって欲しいと心から思います。

私は、自分の役割として、
依存症による自殺を一人でも減らしていきたい、
この理念の下、これからも行動していきます。

自殺は、亡くなった本人が一番無念なことには、
間違いありませんが、
残された家族や周囲の人にも生涯悔いが残ります。

そして、何よりも加害者の心にも。

いじめを止めるため、依存症者を助けるため、
どちらも大胆な行動が必要です。
それは一見非情に見えて、実は温情なのです。
周囲の人が毅然と立ち上がることこそがとても大切だと思うのです。

なんだか重いブログになりましたが、
最後に嬉しいご報告も。
今日もまた大阪の仲間の連携のお陰で、
一人仲間を施設に繋げることができました。
福島の皆さん喜んで下さい。

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Comment

  1. umi より:

    凄く納得できます。あと、いじめ加害者を転校させるって、すごくいいと思いました。そんな制度ができればいいなと思いました。私はいじめられた事、いじめた事、両方あります。

    • rico より:

      umiさん、コメントありがとうございます。
      私も、いじめられた経験は多数ありますが、いじめた経験もあります。
      いじめの対象になった子を、自分は全然嫌いじゃなかったのに、
      自分がいじめられるのが恐くて、一緒にいじめました。
      どちらの経験も大人になってもずっとひきずりますよね。
      いじめも早期発見早期介入が大切だと思います。

    • rico より:

      umiさん、コメントありがとうございます。
      私も、いじめられた経験は多数ありますが、いじめた経験もあります。
      いじめの対象になった子を、自分は全然嫌いじゃなかったのに、
      自分がいじめられるのが恐くて、一緒にいじめました。
      どちらの経験も大人になってもずっとひきずりますよね。
      いじめも早期発見早期介入が大切だと思います。

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