電話相談と医療は入口に過ぎない!です

公開日:  最終更新日:2015/09/14

カジノ誘致を目指している自治体の方などとお話しすると、
なんか、ギャンブル依存症相談の枠組みをどう作るか?
ってことを、一生懸命お考えで、
「もし誘致できたら、あれやってこれやって」って、
大体皆さん同じようなプランをお持ちなんですけど、

(余談ですが、これが全員シンガポールと同じようにやれば大丈夫って、
思っていらっしゃるんですよね~、面白いほどに(笑)
ここはパチンコ王国ギャンブル大国日本ですよ~!って思うんですけど)

真面目にやるなら、今から少なくとも家族会くらいは開いて、
GAやギャマノンといった自助グループの土壌を作っておかなかったら、
大変なことになっちゃいますよ、と申し上げております。

だって自助グループなんて一朝一夕になんて出来ないじゃないですか。
育てていくには時間もかかりますよね。

それに依存症は全部そうですけど、
簡単に回復なんてしないですよ。
ところが皆さん、電話相談窓口置いて、
医療に繋げて、カウンセリングして、
「はい、一丁あがり!」位に、軽~くお考えなんですよね。

そんな訳ないじゃないですかぁ。
回復しない人の方が圧倒的に多いし、
カジノができて、その地区で自殺者が多発したら、
どうするんでしょうか?

なんか「電話相談やってる!」なんて、
さもそれが依存症対策の免罪符のように語られることが多いですけど、
そんなの入り口の入り口、どこだってやってるし、
そこから本当に回復し続けられてる人なんて、
追跡調査したらおそらく2%位ですよね。
パチンコ業界さんにもよく申し上げてるんですけどねぇ・・・

医療だってそうです。
重複障害や、自殺企図なんかがある場合をのぞいたら、
できることなんてあんまりないですよね。
医療の役割は、診断を下すってことと、
自助グループへのアナウンス位じゃないでしょうか。
誠実にギャンブル依存症に取り組んでいる先生ほど、
そうされると思いますよ。

依存症関連のお医者様ほど「我々にできることってそんなにない」
っておっしゃっていて、その通りだと思ってます。
逆に、にわか専門家に限って、「医療・医療」って言ってるんですよね。
身体症状のないギャンブルに、どんな医療が必要なのか?
って思っちゃいますよ。

大体、良く聞いてみると、別に依存症患者を診ていた訳でも、
相談にのってるわけでもなく、むしろ政治経済のご専門で、
本の受け売りだったりするんですよねぇ。
困ったもんだなぁ~と思います。

当事者なら、とっさのギャンブル衝動が起きた時、
全額ギャンブルしてしまって帰りの電車賃もない時、
家族なら、突然ギャンブラーの息子が実家に押し掛けて来た時、
「死ぬ」と暴れて脅している時、
そんな時に、臨機応変に即アドバイスができて、
なおかつ励ましてくれたり、一緒に行動してくれる人なんて、
仲間しか絶対あり得ないですよね。

だってお医者様やカウンセラーが、
当事者から離れるために、こっそり逃げ出す手伝いなんかできます?
相談窓口の担当者が、車まわして荷物運んでくれますか?
共感して、自分の経験を話し、励まし、勇気づけてくれますかね・・・

しかも、そういう問題なんて1日24時間、
どんな時に起こるか分かんない訳ですよ。
だからこそ、どこかで誰かは繋がってくれる、
自助グループが絶対不可欠なんですよね。

そして一度止まっただけじゃなく、
やめ続けることが、一番大切なんですから、
なんといってもお金がかからない方法が一番!
日本はもっとこの自助グループの力を尊重し、
利用して欲しいです。

一番の王道は自助グループ。
これですよ、これ!
「最高の素人制 相互治療軍団」

これがなきゃ、やめつづけるなんて出来ないんです。
だから、特にカジノ誘致自治体の皆様は、
自助グループがわが県では充実しているのかどうか?
まずは、チェックしてみて下さい!

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