ギャンブル事件簿~愛知県編~です

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ギャンブル依存症問題に関していて、活動していて思うのは、
これほど重大事件が続いているのに、
何故、行政は動こうとしないのか?それが実に不思議です。

今年、文部科学省が「依存症予防教育のモデル事業」を公募した結果、
応募してきた県は、なんと千葉県1県のみという体たらくだったらしいです。

行政に携わる皆さん、国会議員、地方議員の皆さん、
依存症問題がこれほどクローズアップされている現代において、
皆さんの動きはあまりに呑気、あまりに遅すぎないでしょうか?
事態は緊迫しており、可及的速やかにこの問題に取り組むべきと、
本日から、ギャンブルに関して起きた最近の事件について書きたいと思います。

私が、特に気になった県は、愛知県。
愛知県は、県の規模からいっても当然ですが、
パチンコ・パチスロ店舗数は全国第3位です。

何故、私が愛知県の危機感のなさを、実感したかと言えば、
何と言っても昨年度この事件が起きたからです。
2015年10月 愛知県春日井市で起きた「ラーメン店元同僚殺害事件」です。
一人が死亡、一人が重体、しかも警察が一度取り逃がしてしまい、
犯人が徒歩で80キロも逃走し、岸和田で逮捕されたことでも話題になりました。

この事件、既にネットニュースは削除されてしまい、
現在、リンクを張れるものがありませんが、
動機は、パチンコによる借金とされ、
事件直後には犯人のFacebookが、パチンコ店での写真ばかりだったと、
Twitterでも大変話題になりました。

私は、この強盗殺人事件という重大事件が起きたことをきっかけに、
なんらかのギャンブル依存症対策が進むかと思いましたが、
結果はスル―。
見事に何も変わりませんでした。

愛知県はこの事件を受けて、
せめて依存症予防教育のモデル事業に
名乗りをあげても良かったのではないでしょうか?

そして、その後も愛知県内では、印象に残る衝撃的な、
ギャンブル問題関連事件が起き続けています。

そのひとつがこちら。
愛知県警が女職員を書類送検 寮の光熱費着服容疑 「パチンコに使った」と認め弁済 産経ニュース

愛知県警の女性職員が、500万円を超える金額を横領していたという事件。
全額弁済したとはいえ、県警職員という立場で、500万円の横領とは金額も大きく、
その割に停職6ヵ月は随分処分が軽いなぁと思ったことと、
これをきっかけに県警はギャンブル依存症対策を職員向けに取り入れるなどの、
処置がとられるかと思いましたが、そういった報道は一切見られず、
おそらくまたしても自己責任でかたずけられてしまったと推測します。

そしてつい先日起きたこちらの事件。
ひったくり 余罪100件以上 NHK東海
愛知県内でバイクを盗み、さらにその盗んだバイクで、
100件ものひったくりを繰り返したというこの事件もまた、
「ギャンブルによる借金が300万円あった」と供述しているそうです。

ひったくりを100件ですよ。
お年寄りなどで、お怪我をなさった方など、
いらっしゃらなかったのでしょうか?
私もこういった事件の情状証人に立ちあうことはありますが、
ひったくりで100件というのは、いまだ経験がありません。
非常に重篤な問題だと思います。

以上、たった1年以内に起きた事件で、
これだけ世間の耳目を集めた印象的な事件が、愛知県内で起きています。
しかもこれらは私が記憶にとどめていたホンの1例に過ぎません。

愛知県知事はじめ、愛知県議、愛知県警の皆さま、
ギャンブル依存症対策をどうか取り入れて下さい。
予防から、回復まで、行政にもできること、やるべきことがあるはずです。
どうかこの問題に目を向け、対策に本腰を入れて頂きたいと切望致します。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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