悠久の時の流れの中で・・・です

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今日は、心が震えるような出来事がニュースで流れました。
東京以外でも話題になったのかは分かりませんが、
それはこんなニュースです。

イタリア人宣教師の遺骨発見か

最初、ニュースで聞いた時に、ものすごくびっくりして、
「遺骨から、そこまでわかるのかな?」と思ったんですが、
この方のことを知ると、氏名までハッキリしたのには訳があったと、
そしてその訳に非常に深い感動を受け、心が震えました。

この遺骨、マンション建設のために文京区が、
都指定文化財旧跡「切支丹屋敷跡」を調査したことから、
見つかったそうなんですね。

で、この遺骨の方は、ヨハン・シドッチさんとおっしゃる方で、
日本が鎖国下にあった1708年に屋久島に上陸し、幕府に捕えられた後、
1714年に切支丹屋敷で獄死した方なのだそうです。

捕えられたあとには、なんと新井白石さんがこの方を尋問して、
対話内容をまとめ「西洋紀聞」を書かれたとのことで、
その辺の経緯はウイキペディアに詳しいので、
是非、ご一読下さい。
ヨハン・シドッチ

どうです?すごい話じゃないですか?
遠く遠くイタリアのシチリア島にいた司祭様が、
日本の切支丹弾圧の話を耳にして、
自分たちの仲間を救おうと決意され、
宣教師となって渡航してこられた。
その情熱にすごく感激してしまいました。

今日のミーティングで、このことを話したのですが、
話しだしたら、涙が滂沱と出てきてしまい、
私ってこういう無私の心をもったパイオニアの話に、
ものすごく弱いなぁと改めて思いました。

新井白石さんとの心温まる交流の話や、
白石さんも彼を救おうと、
精一杯の努力を試みる話もいいですね。
白石さんだって、異例の具申は勇気のいることでしたでしょう。

結局、拷問を受けることなく、宣教をしないことを条件に
幽閉されることとなったようですね。

けれどもシドッチさんは、もちろん信仰心厚い方ですから、
自分のほとばしる神への想い、
そして真理を伝えたいというその欲求が抑えられなかったのでしょう、
自分のお世話係にのご夫婦に、洗礼を授け、
それが役人にバレて、獄死してしまう。

いつの世にも、真の利益や物事の本質を見通す目のない、
自分の保身と手柄しか考えない、お役人ているんですよね。
腹が立ちますが、きっと3人は最後まで、
それでも神様を信じ抜いたことと思います。

そして何よりも神様は、
こうして彼らの強い信仰心にお応えになったのだなぁと、
そのことにも深く感動しました。

彼らにとって、自分たちの死を持っても
信仰心を守り抜くことは、大きな試練であったに違いありません。
けれどもどれだけその信仰心を試されようと、
揺らぐことのなかった、神との約束は、
こうして300年以上も経った私たちのもとにメッセージとして届けられ、
現代人の心揺さぶる出来事として伝えられた訳です。

普通なら知る由もなかった、遠い江戸時代の宣教師さんのお話し。
かつてそういった悲劇があったことは、
歴史の教科書で学ぶことはありましたが、
こんな風に想像力をかき立てられたことはありませんでした。

まして現実に生きた証として、
遺骨まで発掘されたからこそ、
強いリアリティをもって、
シドッチさんの愛と勇気と信仰心を知ることができたのだと思います。

ニュースでこの発掘に関わられた、研究者の方々も口々に
「私たちも興奮するような大発見」とおっしゃっていましたが、
これこそ神様の壮大な計画であったと、
その悠久の時の流れを通して実現される、
神様の時刻表には、いつも驚きと畏敬の念を与えられます。

生きていると、神様の計画が分からない・・・
と思う様な理不尽とも思える出来ごとに出会うことが
しばしばあります。

けれどもこういう出来事に出会うと、
神の壮大な計画など、そもそも人間に全て分かる訳がない、
何代もの世代を超えて実現される計画もあるのだと、
思い知らされます。

ヨハン・シドッチ神父様の深い愛情と類まれな勇気、
そして選ばれし者として苦難の人生を生きた、長助さんとはるさん。
何よりも、何世紀もかけて大きな人間の勇気の物語を我々に教えてくれた、
神様の計り知れない愛情に、今日も感動が与えられました。

文京区が今後この3名の皆さまの御遺骨を、
懇ろに埋葬され、できれば強い信仰のシンボルとして、
私たちもお参りできるようにして頂きたいなと思います。

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