オリンピック選手の陰で・・・です
オリンピックレスリング女子の快進撃すごいですね~。
もう柔道に続くお家芸となりましたよね。
リオ五輪のメダルラッシュ素晴らしいなぁと毎晩感動致しております。
その一方で、私はオリンピックで毎回一抹の心の痛みを感じるのです。
というのも、メダルをとった選手の皆さんの略歴などが紹介されるじゃないですか。
すると多くの選手の皆さんが、親のやっていた競技を、
幼いうちから始められているんですよね。
卓球の愛ちゃんのお母さんのスパルタ教育は有名ですが、
レスリングの吉田沙保里さんや、体操の内村航平さん、白井健三さんなどなど
皆さん親のお教室に入って、親の指導を受けて強くなって来られた方々です。
もちろん幼少の頃からその競技をやって来られたから強くなったのでしょうし、
そうでなければ日本の現状で、オリンピックなどになれないのだと思います。
当然、遺伝子に恵まれている訳ですし、
オリンピック選手になった皆さんは、
ご自分もその競技が好きで続けてこられたのでしょう。
才能と努力が実ってここまで来られたのだと思います。
でも、これは私の勝手な思いに過ぎないのですが、
なんかそういう環境を想像すると、
きゅっと胸が締め付けられるような気がするのです。
いえ、オリンピックに出場されている方々は、
もちろんこれで良かったわけですし、
その大変な努力の末に現在の栄光が待っていたわけです。
けれども、この世には親の夢を叶えるために、
競技人生を余儀なくされている人も沢山いるんだろうなぁ、
そしてあまり芽が出ず潰れている人たちも、
沢山いるんだろうなぁと、
栄光の陰に埋もれている人たちを想像し、苦しくなるのです。
だから「幼い頃から親子二人三脚でやってきました!」
的な美談が繰り返し繰り返し流れるオリンピックを見ていると、
「あぁ、我が子にもこうなって欲しい」と、
子供に無理やり夢を託す親が増えませんようにと思っちゃうんです。
もちろん親子で夢が合致し、やらせてみたら子供も夢中になった・・・
というのなら、それほど幸せなことはないでしょう。
でも子供は親の期待に応えようと必死になるものですし、
中には子供の気持ちなど無視して、暴走し続ける親もいるものです。
そしてスポーツほど勝ち負けがはっきりしているものはありません。
親がそこに賭けはじめると夢中になり、
のめり込むであろうことは、容易に想像できます。
オリンピック選手に限ったことでなく、
イチロー選手や亀田三兄弟なども親の夢を託された子供が、
大きくなって見事に親の期待に応えたことで有名ですが、
そういう成功者が出れば出るほど、
その陰で犠牲になる子供たちが出ないようにと祈りたくなるのです。
卓球の愛ちゃんが、小さな頃から夜遅くまで、
泣きながら練習する姿を「泣き虫愛ちゃん」と呼び、
日本人皆あの姿を思い浮かべることができると思いますが、
私はあの映像を見ると、
「愛ちゃんだから成し遂げたことを、
同じようにやれば誰でもああなれるはず、
愛ちゃんのような結果を残せないのは努力が足りないからだ!と、
スパルタを押しつけられる子供たちがいませんように・・・」と、
いつもいつも願っています。
もう「親子の軌跡を、これ以上美談として繰り返し語らないでくれ・・・」
そんな気持ちにさえなるのです。
こんなアンビナレンツな気持ちでオリンピックを見ている人など、
私ぐらいなもので、私のAC性が反応しているだけなのですが、
オリンピックはいつも大きな興奮や喜びと共に、
一抹の苦しさや切なさ、
そしてちょっぴり悲しい気持ちになるのです。
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