女性が立ち上がる時です

公開日: 

昨日、男と女の違いについて書きましたが、
今日はその続きで、女性が立ち上がる時について書きます。

昨日のブログに書いたように、
女性はまず共感を必要とすることを書きましたが、
この「共感」というのは「=力」ですね。
女性の方が圧倒的にコミュニティを作りやすい分、
その共感力で、行動を変えることができます。

ですから依存症のご家族で、相談にみえるのは断然女性が多く、
その結果、行動に移すのも女性ですね。
そりゃあそうですよね、口数が圧倒的に多いわけですから、
人と分かりあえたり、繋がりができたり、信頼が結べるのも、
女性の方が全然早い訳ですよ。
その結果「やってみよう!」という勇気が湧くんですよね。

それに比べて、お父さんの立場で家族の自助グループに繋がってきても、
まぁ~殆どの場合、繋がりきれませんね。
せいぜい2~3回来て、もう来なくなってしまいます。
おそらく解決策がよくわからない、
一見すると無駄話に見えるミーティングの意味が、
理解できないからだと思います。

で、大抵お父さんは、子供の依存症問題に、
「我関せず」と戦線離脱していきますね。
決定権を握りたくない・・・と、俄然逃げ腰で、
無関心を装うようになっちゃいます。

男性は自己開示が苦手で、自分の弱さなんかを見せたくない・・・
ってなことも要因かと思います。
反対に腹くくった女性はホンマに強い!
そしてですね、環境の変化にも女性の方が順応しやすいと思います。

そりゃあそうですよね~。
なんてったって妊娠出産という、とんでもない環境の変化を、
くぐり抜けてくるわけですからね~。

で、この私アドバイスをする時には、
自宅があって、そこで息子が暴れてる・・・とか、
息子は一人暮らしだけど、しょっちゅう無心にくる・・・
なんていう相談を受けた場合、結構しょっちゅう
「なら、家売っちゃいなよ」と提案しちゃうんですね。

だって、例え介入が上手くいって施設に入ったとしても、
実家があったら、逃げだしてきて元の黙阿弥・・・
なんて可能性は十分ある訳ですし、
そもそもそんな状態で、おちおち安心して暮らせなくないですか?
でも帰る家がなくなれば、回復するか自立するしかないじゃないですか。

私は、自分がどこに住もうが、お金が損しようが、
住まいなんぞに全く執着もしないので、
むしろ息子や娘の命より、たかだか家ごときに、
執着する人の気持ちが全く分かりません。

「この家があるから、子供は自立できないんだな」
「この家があるから、依存行為が続いちゃうんだな」
と思ったら、そんな家、一刻も早く売り飛ばしたい!
と、思いますね~。
だって諸悪の根源じゃないですか。

外身より、大切なのは中身ですよね。
自分が安全に暮らせて、しかも子供たちに依存させない、
そんな家で仕切り直すことをお勧めします。
確かに、多少の出費はありますけど、
それと命とどっちが大事なんだ?ってことですよね。

そりゃあですね~、お家が冷泉家とかで、
「我が家は、平安時代から続く、重要文化財なんです」とか、
「御所をお守りするお役目があります!」って言うんなら、
おいそれと引っ越せない!と私も納得しますよ。

でも、そういっちゃなんですけど、皆、所詮自由な庶民じゃないですか。
どこに住もうと、それほど重大な問題なんて発生しないですよね。

しかも引っ越しお勧めした人、み~んな
「引っ越して良かったぁ~」って言いますよ。
だって、ビクビクしないで暮らせるって、
本当に開放感がありますから。
私も前の結婚で、別居→離婚となったから良く分かるんです。
もう別居した時の開放感ったらなかったですよ~。

で、このタイミングで老後の設計にあわせた家にする人も多いです。
老後を考えて一軒家だったけど、マンションにしよう・・・とかですね。
そうすると皆さん益々「快適~」ってなりますね。

で、あとよく提案するのは、
「どうせ引っ越すなら、都会においで~」と言いますね。
埼玉の奥の方とか、千葉のはずれの方とか住んでると、
ミーティングに来るのも大変じゃないですか~。
駅からバスとかね。
しかもバスがあんま来ない上に、終バスが早い・・・なんて所だと、
通えるミーティング場はホームのタダ1カ所ってな感じなので、
すったもんだしてる時に、週1ミーティングじゃあ辛すぎますよね。

だから「毎日だってミーティングに通える、都会に引っ越しといで~」とよく言います。
毎日、仲間に会ってれば、
「家から出した息子はどうしたかしら?」
なんてやきもきする暇もないし、
回復を信じて、自分のプログラムに専念できます。

引っ越しなんて、やってみれば大したことじゃないです。
でも、多くの人にとって、やる前は大したことなんですよね。
その大したことを、女性陣は「共感力」という武器を使って、
「案外皆やってるのね~。じゃ、私にもできるかな?」という
勇気に変えちゃうんですよね。

で、そういう女性陣を沢山見てるから、
私は、益々「引っ越しって良いわぁ~」
という気持ちになっちゃうんですよね。
息子が依存症だから引っ越しを余儀なくされた・・・
と思うと自己憐憫に陥りがちですけど、
そもそも引っ越しって楽しいし、もっとポジティブなものですよね?
「新居」とか「新生活」とかって言葉自体、
ワクワクするもんじゃないですか。

だから私は結構気楽に、かなり本気でこう言いますね。
「ね~、家と息子の命とどっちが大事?」

答えは簡単。
あとは共感力という力を貰うだけですよね。

クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 依存症へにほんブログ村
依存症 ブログランキングへ

現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑