再会の喜びです

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今日は、以前関わっていた施設の仲間が、
東京に遊びに来ていたので、
再会を果たすことができ、
とても楽しい時間を過ごして参りました。

最近、つくづく思うんですよね。
回復の形は人それぞれだよなぁと。

家の中で、家庭内窃盗や、
家庭内オレオレ詐欺を働いて、
お金をせびり、家族に暴言を吐きまくっていた時代から、
とにかく一歩抜け出し、自立できたのなら、
それは自助グループや施設と繋がっていようといまいと、
ひとつの回復の姿なんだよな!って思うんですね。

昔は、そう考えられなかったので、
「回復と言えば、プログラムと自助グループ!
そこに繋がり続けてこそ回復だ!」
と、狭量な想いがありましたが、
実際、そんなことないんですよね。

今日再会した仲間は違いますけど、
例えば、施設を飛び出しても、
家に帰らず、自力で生きてたら、それは一つの回復だし、
もちろん、施設で回復して、そのままスタッフになる・・・
なんていう回復もあるわけです。

だからご家族は、施設を飛び出したことや、
現在自助グループに繋がっていなかったとしても、
クヨクヨしない方が良いですよね。

この依存症という病気には、どのみち
「絶対に大丈夫!もう再発しない。」
なんて確証が得られる日なんて来ないんですから、
だから施設や自助グループに繋がっているご家族を、
羨ましがる必要も、妬む必要もないし、
ましてや自分を憐れむ必要なんか全くないです。

結局のところ、いつまでたっても、
ある意味病気は平等に「ある」わけですから、
ご家族も今に感謝して生きるしかないんですよね。

とりあえず「今」は何も起きていない・・・のであれば、
今に感謝して生きていく、その積み重ねですよね。

だから依存症者とその家族は幸せだなぁと思うんですよ。
だって今日という日を感謝して生きられるって、
めっちゃ最高じゃないですか。
人生なんて、今日の積み重ねなんですもんね!

さて今日会った仲間は、施設を出て自立の道を歩みだしたわけですが、
ちゃんと自分のこと色々考え、行動に移していて、
ギャンブラーだけど、安全のためにお酒も飲まないし、
(余談ですけど、ギャンブラーは施設を出るとお酒飲む人も多いですが、
やっぱ飲まない方がスリップは防げると思います。)
仕事に対してもしっかりした考えを持っていて、安心しました。

とにかくひどかった頃のことを良く知っているので、
「へぇ~!人ってやっぱ変われるんだなぁ~」と思いましたね。

本人も、働きもせず、親を脅してお金をせびっていた頃のことを、
「いや~、ホント最低ですよね~。」と笑って話していて、
あっ、自分のこと客観的に見て笑えるようになったんだんぁ~と、
それもまた回復の一つと、すごく嬉しかったですね。

どんな形であれ、一歩でも回復した仲間と、
再会できる喜びはひとしおです。

時に全く消息がつかめないことがあるんですけど、
そんな仲間と再会した時は特に、
「生きててよかった~!」と思いますね。

そう考えると、生を実感し、大切に思ってる仲間たちが、
いつも自分の生を喜んでくれているって、
本当に嬉しいですよね。
普通の人達だったら、そこまで味わって暮らしてないでしょうから。

仲間との再会は、私たちにとっては特別なものです。
「生きてる!」ただそれだけを丸ごと喜べる、
私たちには、そんな絆があります。

依存症者が生き抜くこと。
私たちにとって、それは奇跡なんです。
それが、おおげさじゃない実感です。

だから生き抜いている仲間と再会すると、
自分も生き抜ける!と力が湧いてくるんです。
感謝。

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