ギャンブル依存症対策:良い自治体例です

公開日: 

先日、ギャンブル依存症対策NO1自治体は新潟県だと書きましたが、
ギャンブル依存症対策NO1自治体は新潟県です
昨日も新潟日報さんにギャンブル依存症対策について取り上げて頂き、
その紙面の中で、我々の活動についてもご紹介いただきました。

新潟日報

先日の新潟での基礎講座の際に、新潟日報さんが取材に来て下さったので、
今回の特集記事となり、そのお陰で、困っている人から連絡を頂き、
次回相談会でお会いすることとなりました。

新潟のすごさは、こういうマスコミの協力が得られること、
社協さんが非常に熱心なことなどがあげられますが、
良い自治体というのは、困っている人を取りこぼさない仕組みを作れる自治体だと思うんですね。

それには何と言ってもどうやって連携を作っていくか?なんですが、
連携というのは会議室で作るわけにはいきません。
実際の事例で、対応してみて作られていくものなのです。

今日は、その辺の現場感覚を、仲間に伝えたら、
絵の上手な仲間がわかりやすくまとめてくれたので是非ご覧下さい。
作りこ・絵ショコラの合作です(笑)

まずですね、ダメな自治体というのは、
会議自体がアリバイ作りで「私たちギャンブル依存症のことこんなに考えてます!」
というアピール先行型です。
実際にはなんも機能していません。

例えば、こんな感じです。

ダメな自治体例

お仕着せで、現場の声を聞かずに勝手にメンバーを集め、
「さぁ!なにかやりましょう!」という感じで会議を開きます。

しかし、これまでギャンブル依存症に携わったこともなく、
また興味もない人達を、勝手に肩書きなどで選んでしまうので、
呼ばれた方々も、何がなんだかさっぱりわかりません。

また、地域のギャンブル業界関係者がいきなり呼ばれても、
国の基本計画が策定されていない現在、勝手な動きなどできません。

このように全く門外漢な方々と、
さらに「外部に意見を持たない」という伝統があるアノニマスグループのメンバーを
依存症関係者として会議に呼んでしまうので、会議になりません。
主催者が自助グループと民間団体と、回復施設の区別や特徴すら知らないのです。
にもかかわらず行政の方が、ギャンブル依存症対策で実績ある人々の話しを聞こうとせず、上からやってきます。

場は静まり返ったまま、行政の呼びかけだけが空しく響きます。
特に、カジノ誘致に前のめりな自治体で起きています。

逆に、良い自治体というのは、とにかく現場の声を聞き、
現場が望んでいる対策を、ひとつずつコツコツと取り入れてくれます。
現場主導で、行政がサポート体制を作って下さる感じです。

そして社協さんのような「地域の困り事支援」
のようなものに携わる援助職の方々の協力体制があります。
これは、これまでに我々の様なギャンブル依存症に特化した支援団体に、
小さい助成金をまず与えてくれ、これまでに啓発セミナーや、
援助職向けセミナーなどを開かせてくれているお陰です。

良い自治体というのは現場同士の繋がりで、まず事例を作ることから始まります。
例えばこんな感じです。

良い自治体例1

そして上手くいった事例ができたら、そのノウハウを広げていきます。
こんな感じです。

良い自治体例2

そして、一つの連携から次の連携が生まれ、
フィードバックや、事例検討会を繰り返すことで、
地域連携のセーフティーネットが網目のように張り巡らされていきます。
もちろん会議も具体的で分かりやすいので、盛り上がります。
また人選から現場の声を取り入れ、行政が招集してくれるので、
実践的な人達が集まってきます。

私たち考える会の役割としては、各地で上手くいった良き事例を、
他の自治体に伝え、広めていくことだと思っています。

そして私たちの経験上、良い自治体、取りこぼしが少ない自治体というのは、
拠点病院が中心の医療モデルではなく、
地域の困り事を支援する社会モデルで取り組んでいる所です。

最近私は、特に地方に住む人達のメンタリティが分かってきましたが、
ギャンブル依存症は「ちょっとしたお困り事」といった感じで、
気軽に相談できる社協さんとの連携が、不可欠だと思います。

ブログ是非応援して下さい!クリックでランキングがあがります。
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 依存症へにほんブログ村
依存症 ブログランキングへ

PVアクセスランキング にほんブログ村

現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
PAGE TOP ↑