家族の病です

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グレイスロードの感謝フォーラムに引き続き、
昨日は、入寮中の全ご家族に集まって頂き、
家族会を開催させて頂きました。

ご家族の皆さまも、前日のフォーラム大変喜んで下さり、
私としても大変嬉しく思っております。
また、久々の家族の再会に、皆さん笑顔でございました。

私も、前日のフォーラムがあまりに素晴らしかったので、
本当は家族会も「めでたし、めでたし」で終わりたかったのですが、
どうにもこうにも「困ったなぁ~」というご家族がいらして、
この場を借りて、キチンと言うべきことは言わねば!
という思いに駆られ、少々苦言を呈して参りました。

というのもですね、ご家族の皆さんがご本人に「言葉が通じない」
と言う思いを抱かれることは多々あると思うのですが、
私も、ご家族の皆さんに「言葉が通じない!」と思うことが、
しばしばあります。

例えば、こういった一大イベントのご案内に
「是非いらして下さい」とご連絡しても来ない・・・

って、来てくれないとどんな様子なのかもわからないし、
折角、演劇プログラムなどで、一生懸命頑張っているのに、
その成果もみてあげられないじゃないですか。

それでいてそういうご家族に限って、本人の心配や批判、
時に施設の棚卸ばっかりしてるんですよね。
「いいから現実を見に来てよ!」と怒鳴りつけたくなりますね。

で、いくら言っても、何を言っても、
そういうご家族は聞いちゃいない。
家族会に来て、本人に様子を無性に尋ねたくなったり、
「しっかりやっているのか?」などと、
これまで同様の説教がしたくなったり、
あ~だ、こ~だと本人に批判したり、文句ばっかり言ったり、
ダメ出しばっかりしていたり・・・
「その口を閉じましょう!」と、
説教したくなるのは、こっちのほうだ!と、
むかむかして来ます。

もうホント、忍耐忍耐忍耐忍耐忍耐・・・と、
ゲシュタルトの崩壊が起こるまで、
忍耐という言葉を頭の中で描き続けていますね。

で、究極は「家族の自助グループに行って下さい!」
と言っても、絶対に行かない。
そして、そういう親子の関係って、めちゃくちゃ良くないです。
私たちが見ていると、家族の前では、急に委縮しているのが、
ありありとわかります。

昨日も、すべてが終わった後、代表の佐々木と、
「このまま、あの家族が変わらなければ、戻ったらすぐにダメになるだろう・・・」
と暗澹たる気持ちになったご家族が数組ありました。

これだけ、他人の私たちが、なんでこんなに一生懸命やっているのに、
どうしてご自分たちのことに向き合おうとしないのか?
本当に不思議です。
私たちの一生じゃない。皆さんの一生なんですよ?
とお聞きしたくなりますね。

何故「自分は大丈夫。」と思っているのでしょうか?
大丈夫じゃないからこうなったんですよね?

依存症というのは、肥満の問題のあるご家族の問題に似ています。
よくご両親もお子さんたちも肥満しているご一家っていますよね。
その場合、どう考えても、食生活に問題がある訳ですよね。

で、その中で、どなたか一人、肥満による高血圧とか、
なんらかの病気を発症したとする。
それは、その人一人の問題でしょうか?
同じ食事をしているのに、その人が弱い奴!だったからでしょうか?
いえ、たまたまですよね。
むしろその人が発症したことで、家族全体の病に気付かせてくれたとも言えます。
だから家族全体で食生活を見直す必要がある訳じゃないですか。
依存症の問題は、それと全く同じです。

もう少し謙虚に、そして真摯に、
この依存症の問題に向き合って欲しいと、心から願います。
私たちの愛する仲間のためにです。

さて本日は、愛知県刈谷市で、最後の
「微熱」上映会&子供の貧困を考えるシンポジウム
を行います。
是非、多くの皆様にご来場頂きたいです。

本日は、CoCo壱カレーの創業者、宗次徳次様がお見えになります。
宗次様は、こんな生い立ちの方です。
宗次徳次 Wikipedia
なかなか、お話しを伺える機会もないかと思いますので、
是非、会場に足をお運びください。
宜しくお願い致します。

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!
ギャンブル依存症対策を求める10万人署名プロジェクト

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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