嫁に内緒です

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最近、マスコミさんの影響もあり、相談会をやらせていただいていて、
昔だったら繋がって来なかったであろう人達が、繋がって来れるようになって、
とても喜ばしいと思う反面、これは大変な事が起きている・・・
と思うようになりました。

ギャンブルの場合、ネットワークも受け皿もロクに構築されないまま、
マスコミ先行で、ギャンブル依存症が顕在化されているわけですが、
じゃあ、顕在化した人達がどこにつながるの?といった時に、
どう考えても対策がなさすぎるんですよね。

まずですね、ご家族が、がっちがちのゴリゴリに共依存で、
しかもその意識も、行動変容も起きそうにないパターン。

家族全員が結束しているので、私たちがいくら
「借金の肩代わりをしていてはダメです」
と伝えても、全然伝わって行かない感じ、
自助グループなんか完璧にバカにしていて、
「あなたこれだけ言っても絶対来る気ないですよね?」
と言った感じの人達ですね。

あとはご家族にも、なんらかの精神疾患か、軽度知的障害などの問題がありそうだな・・・
という場合もあります。
また単純に高齢化により、耳が遠くて話しが殆ど聞きとれず意思の疎通ができない、
相談電話がかかってきても、家族会や自助グループ、センターなどを案内しても、
「どこにも出て行きたくない」という人など、
こんな場合はどうすりゃいいの?と、完全に我々の手に余る案件もあります。

こういった家族全体の問題こそ、行政に関わって欲しいです。
訪問が必要です、家庭訪問が。
でも私たちではそこまでできません。

そして、なんといっても大問題だ!と思うのは、
「嫁さんには内緒にしています。」と言って、
親や兄弟が借金の尻拭いをしてしまうパターンです。
これは本当に最悪のパターンです。

妻だけが知っていて「親には言いたくない」
このパターンは、別に問題ないです。
むしろ大人の夫婦の姿として、当たり前と言えば当たり前です。
ただ、妻だけで抱え込んで、恨みで悶々としてるくらいなら、
「夫の親には話して、一緒に相談会や家族会においで~」
と、ギャン妻には伝えています。

でも「嫁に話さない」は最悪です。
それを優しさだと勘違いしていたり、
「話したら離婚される」というギャンブラーの言葉を鵜呑みにしているんです。

でも、それやってたら事態は悪化するばかり。
親のお金が尽きた所で、離婚になるパターンが非常に多いんです。
そのころにはもう依存症がとことん進行しているし、
親まで貧困になっているし、嫁は義理の両親に対して恨みと憎しみを爆発させます。

いいですか、良かれと思ってやってたって、
隠していたことがバレたら、恨みしかないですよ。
間違っても感謝なんかされないです。

そして一家中で自分をつまはじきにされていたと思ったら、
離婚しよう!となるのは実に当たり前のことです。
あなた方は、嫁さんを傷つけている意識がなさすぎる!
と、私なんか腹が立って仕方ないんですけど~。

しかもそうやってきたことを、
「自分たちは嫁に苦労をかけまいとした、思いやりのある優しい舅姑である」
とまで思っている人達がいて、こじれた先に今度は嫁に恨みを返す人達までいます。
こうなるともう地獄絵図ですね。

いいですか、あくまでも息子夫婦の問題は、息子夫婦で解決していかないと!
それで離婚になるなら、離婚した方がいいです。
まずあなた方が子離れして、息子を一人の大人として扱いましょう!

ギャン妻には二つの選択肢しかありません。
ギャンブル依存症というリスクの高い病気の人と、
共に生きていく決意をし、自分もバリバリ稼いで、何かあった時のために経済力をつけていくか、
(何かあった時とは、夫が施設に入る費用とか、子供の学費という意味で、借金の尻拭いではありません)
離婚して、自分と子供を自力で養うかです。
いずれにせよ妻の経済力は欠かせません。

妻はパート主婦で、夫のギャンブル依存症を知らずに、
時間だけが無為に経過し、
子供たちに一番教育費がかかる、高校や大学生になった時に、
親が破たんし、にっちもさっちもいかない!
なんて最悪のパターンです。
妻だって、再就職するなら若い方が良いに決まっています。

ギャンブル依存症は、アルコールと違って「見えない依存症」です。
よく「何故妻が気がつかないのか?」と思われますが気がつかないです。
ネット社会の現代、自転車操業をしていたら全く分からないです。
そして大抵の場合こう言う家庭では、夫が家計を握っています。

だから問題があるなら、さっさとそれを明らかにして、
早期に家族みんなで良い方向に転換していかなくてはならないのです。
もめごとの先送りはやめましょう!

そもそも今の世の中、専業主婦なんて一部のセレブしか許されない時代なのに、
女性が働く環境が悪いので、仕事を辞めてしまっている人も沢山います。
また、時代の波と、社会の動きに鈍感な人はいます。
「そんな時代じゃないよ!仕事持っておかないと、夫に何があってもおかしくないんだよ」
という、別に依存症の夫じゃなくても、普通に持っている危機意識がない人もいます。
育った環境にもよって、自分の親が専業で働くのが嫌いだったりすると、
自分も働かない妻になっていたりします。

時々、自分を顧みずに、稼ぎがよく妻子を養うヒルズ族の旦那みたいな人を思い浮かべて、
羨ましがってる人がいますが、そういう人には私はよく、
「だってあんたの夫なんだから、相応の人だろうよ!」
と言って嫌われています(笑)
私も含め、殆どの一般人は、奥菜恵さんでも、剛力あやめさんでも、紗栄子さんでもないじゃん!
ってことに目がいかない人がいて驚いちゃうんですよね~。
私なんぞその点高校生の時から、自分というものを知っていましたからね、
「せめて働き者になろう!」と自覚が、ハッキリクッキリとあります(笑)

そんな自虐ネタはともかくとして、
妻も精神的にも経済的にも自立していくことが、
ギャンブル依存症の家庭には必要なんです。

「ギャンブル依存症者に家族が借金の肩代わりをしてはいけない!」
という猛烈で大規模な啓発活動が猛ダッシュで必要です。
タフラブです!タフラブ。
この概念が今の日本には必要なんです。
だから是非タフラブプロジェクトを応援して欲しいのですが、
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日本の親達へ!
「嫁には内緒」
は最悪の考えと自覚を持ちましょう。
息子の幸せを本当に願うならね!

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現在国内の推定罹患者320万人(2017年厚労省)のギャンブル依存問題。
日本でもギャンブル依存症対策の導入を!

[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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