マイノリティもやがて・・・です

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ここのところ、ギャンブル依存症の社会や政治の扱いや、
IRでカジノを実現したい方々の思惑、
さらには自分のイベントの準備や、
スポンシーや相談者の案件での心労といった、
様々な困難があり、真面目な私は、眠れぬ夜を過ごしています。

特にIRについては、実現するのかどうかも不透明ですが、
実現した場合に、今のままでは最悪で、
IRの基本法が通ったら準備する・・・などという呑気なことを、
相変わらず言っている関係者に出会うと、
「う~ん、まだ伝わってないのか・・・」と、
徒労感に見舞われます。

同じ話をしてですね、
「なるほど、回復には自助グループが必要で、
その自助グループと言うのは、行政のお仕着せで作れるものではないんだな。
土壌を今から耕しておかなくては、不可能なんだな。」
と理解できる方々もいて、そういう方々と一歩ずつ対策を進めていきたいと、
交流を深めています。

逆にどれだけ話しても、
「IR全体からみれば、ギャンブル依存症問題なんて小さなこと。
基本法通ったら、入場料とって、入場制限すればいいんでしょ。」
と、これまでの安易な考えが捨てられない人と、
真っ二つに分かれます。

万が一、IR法案が通ったあかつきには、
この呑気な自治体が絶対にカジノ建設の、
立地として選ばれないように祈るばかりです。

大体ですね、依存症対策の歴史も浅く、
規模も小さな、シンガポールを例にとり、
「シンガポールは成功している。
シンガポールと同じ対策をすれば良い」
とIR推進派の一部の人は簡単に言いますけど、
日本はそもそも依存症大国であり、
パチンコという、国中にスロットマシンがあるような現状でですね、
そんな対策で上手く行くわけないじゃないですか。

逆に「韓国は失敗している」って言いますけど、
じゃあ、韓国とシンガポールの対策の違いはなんなんですか?
って聞いても皆、答えられない。
同じようなことやってるんですよ、両国とも。
でもギャンブルに対する土壌が全然違うんですから、
日本が同じ対策で挑んだら、
間違いなく韓国の二の舞になりますね。

韓国も日本と同じようにギャンブル大国で、
特にネットギャンブルが蔓延していて、
日本がパチンコが蔓延しているのと、
同じような国ですから。

色々提言しても全く動かない人達って、
どういう頭の中の構造なのか?と理解ができません。
私は、どっちかというと、問題を聞いたらいてもたってもいられなくなり、
即、動き回りたいタイプなんですよね。

昨日は、奈良に日帰り出張だったんですけど、
ここの所毎月、天理教さんに通っているんです。
以前も書きましたけど、なんでかっていうと、
依存症で困っている人って、意外とというか当然にというか、
宗教に助けを求める人が多いんですよ。
もちろんそれは悪いことじゃない。

でもですね、そこにはきちんとした対処法の知識や、
自助グループとの連携や、プログラムといったものが必要になるわけです。
で、常々私は、宗教に頼る人と、宗教者の在り方についても、考えてもいたし、
また宗教を持っている仲間からも相談を受けていたりもしたんですね。

だから様々な宗教者の、依存症者への関わり方を変えたかったし、
レクチャーもしたかった。
それがまず天理教さんで、実現した訳です。
まだまだ天理教さんの中でも小さな勉強会ですけど、
でもすでにコツコツやり始めて、
少しずつ効果は出てきたと思っています。

相談を受けて、地元の自助グループに繋げて下さる先生方も現れ始め、
そして実際、繋がれた仲間も出てきました。

でもこういうことって、一部の柔らか頭の人、
先駆的取り組みを恐れない人がいないと実現しないんですよね。
そしてそういう即刻行動に移そう!と思う人は、
残念ながらマイノリティなんですよね。

自助グループもそうですよね。
いくら「自助グループに行きましょう!」と伝えても、
一向に行かない人がいる。
それでいてずっとグズグズと言っている。
こういう人の方がずっと多いわけです。

こういう、ほぼほぼ動かない人達に囲まれて、
IRにしろ宗教家にしろ、行政にしろ、もちろんギャンブル産業にしろ、
巨大なものに対して、あきらめずに門戸を叩き続けるって、
時々「はぁ~~~~~~」という徒労感に見舞われます。
でも、小さな成果が出ると、嬉しくなって、
「やっていこう!」とまた思えるようになる。

そんなこんなの繰り返しで、なんとかやっておりますが、
願わくば、もっと味方が増えてくれないかなぁと、
切望する日々です。
マイノリティがいつかマジョリティになる日を夢見て・・・

あぁでも神様~、それはいつごろでしょうかぁ~(涙)

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現在国内の推定罹患者536万人(2014年厚労省)のギャンブル依存問題。
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[田中紀子の著書]
三代目ギャン妻の物語(高文研) ギャンブル依存症(角川新書)

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